放送開始から3週連続で平均視聴率が20パーセントを超えている朝ドラ『マッサン』。ヒロインのエリー役を務める米国人、シャーロット・ケイト・フォックス(29)が話す日本語も「ちょっとつたないけど、聞き取りやすいし、可愛らしい」と評判も上々だ。日本語指導を担当しているユナイテッド・パフォーマーズ・スタジオの塩屋孔章さんが言う。

「撮影は5月にスタートしました。シャーロットの来日は3月でしたが、それからのレッスンでは間に合わなくなる可能性もあり、ヒロインに決定した2月の直後から、すぐにスカイプ(インターネットによるテレビ電話)で日本語レッスンを始めたのです」

 来日後は、まず日本語セリフの個人レッスンと平行して、日本語学校に通い、あいうえおなど50音や簡単な挨拶を学んだ。しかしシャーロット本人から、次のような希望があったという。

「準備期間が限られているので基礎会話はこの程度にして、台本に集中・特化して日本語を覚えていったほうが、今後の撮影の役に立つと思います」

 現在、彼女の使用している専用の台本には、日本文のほかに、その読み方を表すローマ字、意味を知るための英訳文、さらに発音の注意などまで書きこまれている。日本語特訓は台本練習中心に変更され、最初の2カ月間は、土日を除く毎日、7時間から8時間もこもりっきりでレッスンが行われた。週40時間も日本語漬けの日々が続いたのだ。

「撮影現場では、夫・マッサン(亀山政春)を演じている玉山鉄二さんをはじめ、姑役の泉ピン子さんや、義理の妹役の早見あかりさんなど、エリーの家族役の共演者たちは、できるだけわかりやすい日本語で、シャーロットに話しかけてくれています。皆さん、基本的に日本語ですが、相武紗季さん(29)は、シャーロットと英語で盛り上がっていました。シャーロットは同い年ということもあり、相武さんと意気投合したようです」

「ぼちぼち頑張ってます」など、日常会話で大阪弁も使うようになったというシャーロット。『マッサン』好発進の陰には、シャーロット自身の血のにじむような努力と、彼女を支える共演者やスタッフたちの奮闘があった――。

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