「毎日『マッサン』を見てくれていますか?私の出るシーンはここのところあまりないけど、息子(玉山鉄二)をはじめ、毎朝“イイ男”が見られて幸せよね。特に私は堤(真一)くんね。そもそもドラマの話を聞いたときに、堤くんが出るというから思いきり二つ返事で引き受けたら、堤くんとは会いもしなけりゃすれ違いもしない」
そう話すのは、好評放送中のNHK連続テレビ小説『マッサン』でマッサンの母親を演じる泉ピン子さん(67)。堤が出演するドラマだと聞き引き受けたというピン子さんだったが、一度も会わないまま、堤たち鴨居商店の撮影は終了した。
「お疲れさま会までやったっていうんだから笑っちゃったね。堤くんに今度どこかで会ったときは『はじめまして』って挨拶をするんでしょうね(笑)。って、こう『堤くん、堤くん』と連呼していたら玉山くんに悪いわね。ウチのバカ息子、すごくいいでしょう?いままで見た彼の映画やドラマの中で、私は今回がいちばんいいと思いますね」
『マッサン』は、明るい希望と山師的な野心を持った男たちの話でもあるというピン子さん。
「戦後の日本が本当に暗く貧しい時代に、明るい希望と野心を持った男たちがいたからこそ、この国は高度経済成長を遂げることができたんじゃないかと私は思いますね。当時の女たちの役割は、そんな男たちを支えることだったはず。エリーのように誰に何を言われようが信念を曲げず、ただひたすら夫を信じて、支える女性たちがいたんだと思います」
そんな、時代の空気が息づく『マッサン』の世界。今後の見どころをピン子さんは次のように語る。
「まもなく私たち“広島組”も久しぶりに登場しますので、引き続きお楽しみくださいね」