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「西島さんは寡黙な方という印象がありましたが、実はとても気さくな方。現場でもすごく楽しそうで、映画の現場が本当に好きな方だと感じました。逆にたけしさんは、最初の印象はとても寡黙な方。静かに現場にいらっしゃるという感じでしたが、撮影が続くうち、ふだんのたけしさんに(笑)。お笑いの話をしてくださったり、冗談を言って、皆を楽しませてくれました」

 

こう語るのは、映画『スモーク』などで数々の賞を受賞した、ウェイン・ワン監督の新作『女が眠る時』で、ビートたけし、西島秀俊と共演。物語の鍵を握る女性・美樹を演じた忽那汐里(23)。

 

「美樹は、佐原(ビートたけし)が、完璧を求めて少女のころから育てた女性です。思春期を経て大人になった美樹は自分にとって恋人であり、父親でもあるような存在の佐原が、だんだん疎ましくなってきます。そして佐原が押し付けてくる世界から逃げ出したくなって」

 

物語の舞台は佐原と美樹が泊まるリゾートホテル。そこで出会った作家の健二(西島秀俊)と不思議な関係が生まれる。美樹はセリフも少なく、とても難しい役だったのでは?

 

「台本を読んで、一度はやってみたい役だなと思いましたが、台本だけでは美樹の役はつかみにくかったので、実際に現場で監督と話しながら、役を掘り下げていくという感じでしたね。重要なシーンが現場で生まれたり、当日大きな変更があったり、柔軟性が求められますが、とても新鮮な日々でした。たけしさんにかみそりを振り回すシーンがあるのですが、監督は『本気で切りつけてください』とおっしゃって。しかも一度ではなく二度も!もちろん撮影用の安全なものでしたが、たけしさんは撮り終えた後、笑いながら『ヤ、ヤラレた……』と冗談を言っていましたね」

 

最後に映画の見どころを伺うと。

 

「設定は複雑ですが、テーマはシンプル。愛情の大切さだと思います。どの作品にもつながることですが、愛情がなければ人間にとって大きな要素がなくなってしまう。主人公を自分に置き換えることができたり、自分の日常に何か影響を与えてくれる作品。それがよい映画だと、私は個人的にそう思います。これはそういう作品です」