ポスト安倍レースの幕開けとともに皇位継承問題も再燃するとみられるが、安倍首相の辞任表明に先立って注目の発言があった。

 

8月23日、ポスト安倍の有力候補と目されていた河野太郎防衛大臣(57)が自身のYouTubeチャンネルで”女系天皇容認論”を語ったのだ。河野氏は「男系が続くなら男系でやるのがいい」と述べたうえで、男系維持の困難さを指摘。

 

「雅子さま、紀子さまを見て皇室にお嫁入りしてくれる人が本当にいるだろうかという問題もありますし、結婚したはいいけれどものすごい『男の子を産め』というプレッシャーがかかってくるわけですよね」と、悠仁さまも直面されるであろう結婚の問題や“お妃”の負担についても言及した。

 

さらに「愛子さま、佳子さま、眞子さまはじめ皇室の女性を、とにかく皇室の中に残す。そして男の子がいなくなったときには、愛子さまから順番に女性の皇室のお子さまを天皇にしていくということを考えるというのが一つ」と、女性宮家や女系天皇の容認を提言したのだ。

 

また、河野氏は’16年10月に自身のブログに《皇室典範を改正し、長男継承を長子継承に改めるべきではないか》《長子継承ならば愛子内親王殿下が皇太子となられる》と綴り、上皇陛下の退位までに皇位継承のルールを変更すべきと訴えていたこともある。

 

河野氏は8月31日に総裁選への出馬を見送る方針を固めたが、その発言は自民党議員が“男系派”ばかりではないことを印象づけた。

 

同じくポスト安倍に名前が挙がっている石破茂元幹事長(63)も昨年12月、「男系、女系ということだけで(皇位継承を)決めることなのか」と、男系に固執する意見に疑問を呈する発言をしている。

 

前出の小田部さんはこう語る。

 

「天皇の直系のお子さまが皇位を継ぐのが、多くの国民が納得する継承の姿だと思います。その意味では、天皇の長子である愛子内親王が皇位継承第1位になるのは自然なことです」

 

共同通信社が今年4月に実施した世論調査によると、女性天皇を認めることに「賛成」「どちらかといえば賛成」が計85%、さらに母方にのみ天皇の血筋がある女系天皇の容認にも計79%が賛同している。

 

ポスト安倍の面々は、皇室の存続を左右する皇位継承問題にどのように取り組むつもりなのか――。

 

「女性自身」2020年9月15日号 掲載

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