「炭酸水がブームになっています。とくに甘みのついていないものが人気で、国内の生産量は昨年過去最高を記録!ここ4年間で生産量は、3倍にも増加しているということです。これまではウイスキーをたしなむ男性を中心に愛飲されていた炭酸水ですが、女優やモデルなど、美のカリスマたちが愛好していたことで女性の愛好家も急増。その最大の魅力は、なんといっても血流アップ効果です」

 

そう話すのは順天堂大学教授の小林弘幸先生。炭酸水を飲むと二酸化炭素が血管の中に入り、血管内の酸素濃度は低下する。それに対抗するため血流は増加し、二酸化炭素を押し出そうと血管が広がるので末梢血管まで血流が行きわたるようになるという。

 

「これによってエネルギー消費が上がるため、ダイエット効果も期待できるというわけです。体のすみずみまで血流が行きわたることで手足の冷えも解消。新陳代謝も盛んになるので老廃物のデトックスも活性化。まさに、女性の強い味方といえるでしょう」

 

さらに、炭酸ガスに含まれる重炭酸イオンは筋肉にある疲労物質『乳酸』を中和し、疲れをとる働きも持っている。また、炭酸水のシュワシュワとした泡は胃腸の蠕動運動を刺激するので、お通じの改善にもおすすめ。海外のガス入りミネラルウオーターには硬水が多いため、ミネラルが豊富。便秘解消効果はさらに高まるそうだ。

 

炭酸水は肌に触れても効果がある。スーパー銭湯などで見かける炭酸風呂はぬるい温度でも体が温まるといわれるが、これは肌を通して二酸化炭素が血管に吸収されるため。これによって血流がアップし体の芯から温まるのだ。

 

「炭酸水の気泡には、肌の皮脂や古い角質を除去する作用もあります。炭酸ガスは素肌と同じ弱酸性なので、お肌を傷めず、細菌の繁殖を抑制してくれるのです。洗顔やスキンケアに炭酸水を使ってみるのもいいですね。ただし、刺激を感じたら使用を控えましょう」

 

小林先生は、炭酸水の効果的な摂り方をこう解説する。

 

「朝は、起床後にコップ1杯の炭酸水でスッキリお通じを。日中は食事と一緒に炭酸水を飲めば、おなかが膨らむので食べすぎの防止にも。夜はお風呂に入りながら飲めば、血流がより促進されぽかぽかと体が温まります。ポイントは、なるべく常温で飲むこと、あまり大量に飲み続けないことです」

 

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