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そのサプリメントが注目を集めるなど、最近よく耳にする「ごま酢」。更年期の悩みにもいいことがあるとか。ごまと酢があれば家庭で手軽につくれるうえ、料理にも◎。更年期前の人も、予防のために取り入れてみて。

 

「不快な症状や体型の変化など、更年期におこる体の悩みは、女性ホルモンであるエストロゲンの激減が原因。ホルモンバランスが崩れ、ホットフラッシュなどの不定愁訴が現れるほか、コレステロールや中性脂肪、血圧などの数値も急に悪化し、生活習慣病のリスクが高まります」

 

そう話すのは、文教大学健康栄養学部管理栄養学科准教授で保健学博士の秋吉美穂子先生。更年期の悩みの身近な対策として、秋吉先生は食生活の見直しをあげる。

 

「ポイントはタンパク質、食物繊維、ビタミン、ミネラルを意識してとること。ごまは、それらをバランスよく含む優等生で、不飽和脂肪酸やゴマリグナンなど、更年期にとりたい栄養も含まれます。ただ、小粒で量はわずかなので、日常的にとることが大切。更年期になると唾液が減り、消化吸収力も弱まるため、唾液の分泌を促す酢との組み合わせがいいですね」

 

「ごま」と「酢」が合わさると、「ごま」の活性酸素を抑制し、アンチエイジングや免疫力を高めるなどの効果や、「酢」の血圧を下げる、内臓脂肪を減らす、糖の吸収を穏やかにして血糖値の上昇を抑えるなどの効果がダブルで期待できる。そんな「ごま」と「酢」が一度にとることができる「ごま酢」のつくり方は次のとおり。

 

<用意するもの>200ml分
いりごま…30g
酢…180g
保存容器(250ml前後)…1個

 

<つくり方>
1)保存容器にいりごまを入れて酢を注ぎ、ふたをせずに電子レンジ(600W)で30秒加熱する。
2)容器の内側についたごまは酢にひたし、ふたをして12時間おく。

 

黒ごまはカルシウム、白ごまは不飽和脂肪酸が多いなど栄養成分が少し異なり、前者はまろやかで、後者はすっきりした味わい。期待する効果や味で選ぼう。抗酸化作用のあるフラボノイドが含まれ、香り高い金ごまもある。

 

ごま酢のとり方は、1日3回、毎食後に小さじ1杯程度を目安に飲む。水や炭酸で割ってもよい。またごま酢は香りがよく、コクもあるため、料理に使えば塩分や脂質が抑えられるという利点も。そこで、ごま酢が生きる!「さっぱりなのにコクありメニュー」を紹介。

 

【ごま酢のおいなりさん】

 

<材料>10個分
油揚げ…5枚
炊きたてごはん…1.5合分
A(だし…150ml、砂糖・しょうゆ…各大さじ1と1/2、みりん…小さじ2)
B(ごま酢の酢…大さじ2、ごま酢のごま…小さじ2、はちみつ…大さじ1、塩…小さじ1)

 

<つくり方>
1)油揚げは半分に切って油抜きし、水けを切る。Aを中火で煮立てた鍋に入れ、汁けがなくなるまで煮る。
2)ボウルにごはんを入れ、よく混ぜ合わせたBを加えて酢飯をつくる。10等分して丸め、1で包む。

 

【蒸し鶏のごま酢だれかけ】

<材料>2人分
鶏むね肉…1枚(約200g)
炊きたてごはん…1.5合分
A(酒…大さじ2、ごま酢の酢…大さじ1、塩…小さじ1/3)
B(ごま酢…大さじ1、ごま酢のごまをすったもの…小さじ1、ケチャップ・ごま油…各大さじ1、しょうゆ…小さじ1)
きゅうり…1/2本

 

<つくり方>
1)鶏むね肉はフォークで数カ所刺し、Aをまぶして10分ほどおく。耐熱皿にのせ、蒸気の上がった蒸し器で10分ほど、火が通るまで蒸す。
2)1を蒸し器のまま冷まし、切り分けて器に盛り、せん切りにしたきゅうり、混ぜ合わせたBのソースを添える。

 

【ごま酢辣湯】

 

<材料>2人分
豆腐…1/2丁(約100g)
ゆでたけのこ…50g
しいたけ…2枚
溶き卵…1個分
A(ごま酢…大さじ1、しょうゆ・ラー油・鶏がらスープの素…各小さじ1/2、塩・こしょう…各少々)
水溶き片栗粉(水1:片栗粉1)…大さじ2
香菜(あれば)…2本

 

<つくり方>
1)豆腐は角切り、ゆでたけのことしいたけはせん切りにする。
2)鍋に水500mlを入れて火にかけ、煮立ったらたけのことしいたけを加え、再度煮立ったら混ぜ合わせたAを加え、水溶き片栗粉でとろみをつける。
3)再び煮立ったら卵を流し入れ、豆腐を加え、あれば刻んだ香菜をのせる。

 

ごまの香りとコクが溶け込んだ酢は、酸味の角がとれて口当たりなめらか。料理を品よく仕上げてくれる。和・洋・中、どんな味とも合うのがうれしいところ。ふだん、酢を使うメニューを、ごま酢に置き換えてみよう!

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