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「皮膚の細胞は、睡眠中に再生するといわれています。質のよい睡眠は美容には不可欠です。でも、寝ているときの姿勢がよくないと、かえって肌に老廃物をため込んで、顔のむくみや、たるみの原因になることも。寝ているときの“クセ”を直すだけで、美肌をキープできるんですよ」

 

そう語るのは、エイジング美容研究家の遠藤幸子さん。ウェブサイトなどでアンチエイジングや美容に関する多くの人気コラムを執筆している。遠藤さんによると、寝ている間の“クセ”が体や肌に悪影響を及ぼし、“老け顔”を加速させている例が多いという。そこで、遠藤さんに「寝ている間のNG習慣」を教えてもらった。

 

■豆電球をつけて寝るとデブになる

 

真っ暗闇で眠るのが苦手で、つい「豆電球」(常夜灯)をつけて寝るという人は多いだろう。しかし豆電球は、自然な月の光よりもかなり明るい。すると、寝ている間に本来分泌されるべきメラトニンが分泌されなくなるという。メラトニンは、脳の松果体から分泌されるホルモンで、体内時計を調節している物質。

 

「メラトニンは若返りに効果があるほか、うつや高血圧などの成人病、がんなどを予防する効果もあるといわれています。メラトニンが分泌されなければ、こうした効果が得られないうえ、太りやすくなったり、生活習慣病にかかりやすくなる恐れがあります。明るさという点では、テレビやパソコン、スマホなどの画面から出るブルーライトもNG。寝る3時間くらい前には使用を終えるほうがいいでしょう。仕事などで、どうしても寝る前にパソコンやスマホを使う必要がある人は、最小限のメールチェック程度に。ゲームやSNSなど長時間の使用はとくに避けましょう」(遠藤さん・以下同)

 

■高すぎる枕は首のシワの原因に

 

化粧でカバーできる顔と違って、首のケアは怠りがち。首にシワやシミができると、余計に「老けている」印象を与えてしまう。

 

「夏になると、首まわりが開いた服を着ることが多くなるので、シワやシミが目立ってきます。とくに、高い枕を使って寝ると、首にシワがよってしまうことがあります。枕を購入するときは、実際にあおむけになったりして、首にシワがよらないか確認してから購入しましょう」

 

首のシワが気になる人は、寝る前にクリームを塗り、ネックウオーマーなどでカバーしよう。

 

■メークを落とさずに寝ると雑菌が繁殖する

 

最近は、ファンデーションや目元のメークも含めて「崩れにくい」タイプのものが人気。しかし、寝る前によく落とさないと、メーク用品に含まれる成分が酸化し、皮膚にダメージを与えることに。

 

「寝ている間には自分の顔から皮脂が出るうえ、顔の常在菌もバランスが崩れて、雑菌が繁殖しやすくなります。『メーク落とし』は、値段の安いものは落ちにくいので、質のよいものを選ぶようにしましょう」

 

■ふかふかの寝具で寝ると顔がゆがむ

 

遠藤さんはよく、「朝起きたとき、老け顔になってしまって……」といった相談を受けるという。そのとき、顔だけでなく「腰が痛い」「肩がこる」といった症状もある場合は、原因として敷布団やマットレスを疑う必要もあるという。

 

「ふかふかで柔らかい寝具は気持ちがいいものですが、柔らかすぎるマットレスで寝ると腰が沈んでしまうため、体幹がゆがみ、ひいては顔までゆがんでしまいます。朝起きて腰などが痛むようなら、寝具を選び直してみましょう」

 

化粧品に頼るばかりではなく、まずは寝る環境を整えることが、美を保つための一歩。「寝ている間のNG習慣」を改めるだけで、アンチエイジング効果が生まれるのだ。さっそく今晩から始めよう! 

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