「くしゃみをしたり、重いものを持ったときなど、自分の意思ではないところでおしっこがもれてしまう“ちょびモレ”を経験しているオトナ女子は、じつは4割もいるんです」

 

こう語るのは、女性医療クリニック・LUNAグループの理事長の関口由紀先生。デリケートな問題だけに人に相談できず、生理用ナプキンなどでその場しのぎをしている人も多いそう。

 

また、夏は薄着になるので、においを気にして出かけるのをひかえてしまう人もいるという。

 

この“ちょびモレ”、加齢による骨盤底の筋力の低下や、皮下組織のコラーゲンの減少がおもな原因。そこで、関口先生がちょびモレを防ぐ対策を教えてくれた。

 

【1】1日のトイレの回数を数える

 

「トイレは1日に3〜8回が目安。これ以上多いと膀胱が過敏になり、尿意をガマンしにくくなります。これより少ない人は回数を増やす意識をし、積極的に水分をとるといいでしょう。使い捨ての計量カップで量を記録するとなおよし。1回200〜600ミリリットルが目安です」(関口先生・以下同)

 

【2】夏場は1日1.5リットルの水分をとる

 

「夏でも水分のとりすぎは禁物。水の代謝が悪くなり、ちょびモレにつながります。運動しないときは1.5リットル(超高温時は別)、食事中の汁物は1杯が目安。また、カフェイン、アルコール、かんきつ類は膀胱を刺激するので、すべての要素がそろうサワー類、とくにレモンサワーには注意して」

 

【3】体を冷やさず温める

 

「ちょびモレに悩む人の多くは、手足が冷たいという統計があるそう。体を温めるだけで改善されるケースもあります。また、体が急に冷えると膀胱が収縮しやすいので、暑い屋外からクーラーがキンキンに効いた部屋に入ることや、急に冷たいものをとることは避けて」

 

【4】おしっこをガマンしてみる

 

「尿意をもよおしても、すぐにはトイレに行かず、まずは5分ガマンしてみて。これをくり返すことで、膀胱に少しずつ尿をためられるようになり、膀胱の機能も整ってきます。ガマンすると膀胱炎になる、というのは迷信。頻繁にトイレに行くのは逆効果です」

 

【5】力を入れておしっこをしない

 

「早くトイレを済まそうと、腹圧をかけて排尿すると、骨盤底筋がダメージを受けたり、血のめぐりが悪くなってしまうことも。骨盤底筋と呼ばれる筋肉には、3方向から尿道を締める役割があります。この筋力が弱まると、おなかに力を入れたとき、反射的に尿道がキュッと締める本来の動きができなくなり、尿モレしてしまうのです。トイレ用擬音装置の流水音は、一般的に25〜30秒。これが止まるタイミングを目安に、ゆっくり排尿することを心がけましょう」

 

【6】ちょびモレ対策トレーニング

 

「骨盤底筋をきたえる簡単なトレーニングを、1日に3〜5セット行いましょう。そのほか、おならをガマンするのも効果あり。トレーニングは継続して行いながら、1カ月に1回程度、排尿の途中でおしっこを止めて、尿道の締まり具合を確認するといいでしょう」

 

ちょびモレ対策トレーニングは次のとおり。

 

1)体の力を抜き、姿勢を正して立ち、手をおなかとお尻に当てる。肛門と膣をキュッと軽く締め、その後ゆるめる。これを3回行う。

2)肛門と膣をゆっくりギューッと締め、その後ゆるめる。これを3回行う。

3)肛門と膣を締めながら、体の中に引き込むイメージでゆっくりグ〜ッと力を入れて、その後ゆるめる。これを3回行う。

 

「ちょびモレ対策トレーニングを取り入れたり、症状によっては処方薬を服用するだけで、9割の人は治るんです。深刻になりすぎず、あきらめずにトライしてみてくださいね」