昨年から今年にかけて、人気女性アナウンサーや女優たちが、自身の“黒い感情”を次々とさらけだすと、「闇キャラ」と称され話題になった。容姿にも恵まれ、地位や収入面でも成功したと思われる立場にあっても、自分の存在意義が見いだせない、人生にむなしさを覚える、などと感じる彼女たちの心の内に驚かされると同時に、ネット上でその発言を支持する声の多さから、「心の闇」を抱える人たちが多く存在することも浮き彫りとなった。

 

「心に闇を抱えている人の多くは、心と体のバランスを崩している状態だといえるでしょう。人には笑顔で接している一方で、自信が持てずテンションだけが高く、心身が休まらず、いつも空回りしている状態ですね。対人関係、つまり、人付き合いを見つめ直すことも必須ですが、疲れきった自律神経の働きを立て直すことが先決だと思います」

 

そう話すのは、精神科医の名越康文先生。今日この日から、私たちが自分でできることはあるのだろうか? 名越先生の答えはとてもシンプルなものだ。

 

「心と体はつながっています。だから、生活習慣を見直して健康的な生活を取り戻すことに尽きます。食事と睡眠と運動、この3本柱を規則正しく生活に取り入れて自律神経が力を回復すれば、ストレスもたまりにくくなり、心身のバリア機能も高まります」

 

イライラ、モヤモヤ、ちょっとしんどいと感じたら次のことを。

 

■朝起きたら、深呼吸する

 

ふとんに伏せた状態で行ってもOK。口から息を4秒かけてゆっくりと吸い、そのまま息を止めて4秒数えたら、鼻から8秒かけてゆっくり吐き切る。これを10回くり返す。

 

「この深呼吸で、自律神経を意識的に整えることができます。就寝前には、同じ要領で鼻から吸って口から吐くと、深く眠れる用意が整います」(名越先生・以下同)

 

■ふとんの上で、足首を回す

 

あおむけに寝て足首をゆっくり回す。

 

「足首のまわりには経絡(ツボ)が多くあり、血流を促進し、腸の動きを向上させ、体をシャキッとさせてくれます。起き抜けに、できるだけゆっくりと回すのがコツで、回数はふっと気持ちよくなるまで。私はいつも5回程度。左回し・右回し、2セットずつ行っています。手の指でもOKです」

 

■座りながら数を数える

 

就寝前に、間接照明の薄暗い場所で行うのが効果的。背筋を伸ばして座り、薄目を開けてゆっくりと呼吸しながら「ひとーつ」「ふたーつ」と数え、9まで数えたら最初に戻る、を数回続ける。

 

「瞑想の基礎ともいえます。続けるほどに心と体の緊張がほぐれ、感情でも思いでもない“自分自身”を感じられるようになるのです」

 

日常の家事や移動で体を使うのとは別に、「自分のために、自分で意識して動かす」時間を設けることに意味があるそう。毎日、できれば同じ時間帯に行うよう習慣づけよう!