「腰痛は、水を飲んだら改善します」
こう言うのは、これまで1万人以上の腰痛患者の施術をしてきたというひまわり中央整骨院代表の高橋洋平さんだ。今や腰痛は日本で1、2位を争う国民病だが、9割近くの腰痛が「非特異的腰痛」といって原因が解明されていない腰痛だ。
「非特異的腰痛の場合、劇的に改善できる治療法はありませんから、慢性疼痛を我慢するほかないことが往々にしてあります。そのため、対症療法ですまそうとする場合が多いのですが、やはり根本的な改善をしないことには解決しません。その方法のひとつが水を飲むことなのです。人間の体の約60~70%は水分で占められています。私たちの体を作る筋肉、皮膚、骨、血液、細胞は、すべて水と関係しているのです。体の水分が涸れてくると細胞の水分が不足し、血液はドロドロになり、皮膚や筋肉の組織が硬くなります。腰回りの筋肉が硬くなれば腰痛、肩の筋肉が硬くなれば肩こりを発生させ、足だとふくらはぎや足先がつりやすくなるのです」(高橋さん・以下同)
水分不足が原因で細胞が硬くなっている場合、サプリを飲んだり、筋トレで筋肉を鍛えようとしたり、ストレッチをして体を軟らかくしようとしても、腰痛や肩こりは改善しない。
さらに現代人は、パソコンやスマホに多くの時間を割いているが、これも首や腰に負担をかける一因となっている。そのほか、喫煙者は血流が滞りがちに、サラダやジュースを好んでとる人は体を冷やしやすいことで腰痛につながるリスクを持っているそうだ。
高橋さん自身も、学生時代に椎間板ヘルニアに悩まされたという。独学で腰痛対策を学んでいたときに、水を飲むことの大切さを知って習慣的に水を飲むようになり、痛みが消えていったそうだ。
自身が運営する整骨院に来院する人たちにも水を飲むことを勧めている。
「来院される方の多くは原因不明の腰痛に悩まされているので、水を飲むことの大切さを説明し、施術と並行して実践してもらっています。これまでにも多くの人の腰痛が改善され、体調がよくなっているという声を聞きましたし、私自身、現場で施術を続ける中で、その実感があります」
実際に水を飲み続けていると、腰痛が和らぐ以外にも、変化が表れてくるのだという。
たとえば、朝の目覚めがよくなる、疲労や風邪など不調からの回復が早くなる、むくみがとれる、頭痛・肩こりの改善、便秘の改善、更年期症状の軽減、肌のうるおい、血流促進など……。
「水分不足は体内に老廃物を蓄積させます。水分補給が十分だと血流がよくなり、老廃物が排せつされますから、全身が健康になるわけです」