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これまで自然にできていたことが、急にできなくなった気がする! そんな焦り、身に覚えがありますよね? 今回紹介するのは“老化あるある”として盛り上がりがちな5つの現象。でもじつはそれ、老化とあきらめる必要はないかもしれませんーー。

 

「年齢を重ねるにつれて体に現れるさまざまな現象を、『老化だからしょうがない』と嘆く人はとても多い。でもじつはそれ、老化ではなく、ただの“変化”なのです」

 

こう話すのは、眼科専門医の平松類先生。これまで臨床の現場で多くの高齢者に接するなかで、「老化」という言葉に違和感を覚えてきたという。

 

「人は高齢になるほど、経験や知識が蓄積されて賢くなるし、できることも増えているのです。しかし、体の変化にばかり意識がいき、戸惑った揚げ句、“老化”と片付けてしまいがち。年齢を重ねても、体をこれまでとは違った使い方をすれば、今ある機能を十分に発揮できますし、100歳を超えても問題なく生活できます。『年をとる=ダメになる』のではないということを、知ってほしいですね」

 

体の変化に合わせて体を正しく使えば、老化だとあきらめていたアレコレが解決可能になるそう。平松先生が解説してくれた。

 

■立ち上がるときに「よっこらしょ」と言ってしまう! → 腹筋に力が入り体幹のバランスがよくなります!

 

「なぜ声を出すのかーーそれは、力を出しやすいから。腹筋に力が入り体幹も整うため、筋肉が衰えてきた人にとっては、無意識のサポート行為といえます。テニス選手がボールを打つ瞬間に声を出すのと同じで、一種の適応現象ですね。『よっこらしょ』が年寄りっぽくてイヤ、という人は、掛け声を『よし!』などに変えてみてはいかがでしょう」

 

■何もないところでつまずいてします! → 「バランス力」はトレーニングでよみがえります!

 

「つまずく原因は、足が十分に動いていないから。とはいえ、無理に筋力をつけなくても、バランスがくずれそうになったときに立て直す“バランス力”を補えばいいのです。そのためには『片足立ちトレーニング』が有効。毎日、片足立ちをしてみて、15秒以上できるかをチェックします。15秒以上できたら、今度は目をつぶった状態でがんばってみましょう」

 

■トイレに行く回数が増えた…… → 「とりあえず行っておこう」が習慣になっていませんか?

 

「まず、女性は男性より尿道が短いこともあり、ガマンできる時間が短い傾向にあります。それでも、若いころよりトイレの回数が増えた、という人は、『行かないと不安』『行けるときに行っておこう』と、早め早めにトイレタイムをとることが習慣化されているのかも。『行きたい!』と感じるまで、意識的にトイレに行かない訓練をするといいでしょう」

 

■尿モレするようになってしまった! → じつは「若いうちからあること」なのです!

 

「50代になると尿モレを相談する女性が増えますが、じつは、30代ですでに23%の女性が尿モレを経験しているため、加齢のせいだけとはいえません。おなかに圧がかかると失禁してしまうのは、骨盤底筋が衰えているから。改善策のひとつとして、次のトレーニングを1日10回行ってみましょう」

 

〈骨盤底筋トレーニング〉

あおむけに寝てひざを立てる。その姿勢で肛門と尿道をキュッと締めながら腰を浮かせ、30秒キープする。

 

■最近、急に太り始めた! → わずかな体重増加なら心配いりません!

 

「年齢とともにホルモンバランスのほか、行動や食事パターンが変わるのは自然なこと。当然、体重にも変化が表れますが、ゆるやかな体重増加であれば問題ありません。体重を気にすることのほうがストレスになりますし、急激なダイエットは免疫力や骨密度を下げてしまいます。むしろ、少し脂肪がついているくらいのほうがエネルギーに満ちています」

 

今日から意識を変えて生活してみよう。

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