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サバ缶が栄養豊富なのはよく知られているところだが、相乗効果を発揮する食材とかけ合わせるとさらに効果アップ。簡単で、おいしい、ついやってみたくなる組み合わせでしょーー!

 

「近年の健康志向などから消費が拡大し、ブーム到来中の『サバ缶』。動脈硬化や高血圧、糖尿病の改善、筋力維持、免疫力アップなど、たくさんの健康効果が期待できます。しかも、肌や髪を美しく保ち、ダイエット効果もあるなど、女性にうれしい効果が詰まった栄養抜群の万能食材なんですよ」

 

そう教えてくれたのは、イシハラクリニック副院長の石原新菜先生。

 

サバなどの青魚の脂肪には、DHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)などのオメガ3系脂肪酸が豊富に含まれている。オメガ3系脂肪酸は血液中の中性脂肪や悪玉コレステロールを減少させ、動脈硬化を予防・改善する働きがある。

 

そのほかにも、サバ缶は豊富な栄養素に恵まれている。昨今のコロナ禍でも免疫力を向上させることが重視されているが、サバ缶には免疫機能の調整や維持に効果的なビタミンDが含まれる。ビタミンDはカルシウムの吸収を助けるため、骨ごと食べられるサバ缶は骨の健康維持にも大いに役立つ。脂質の代謝を助けるビタミンB2、皮膚の抵抗力を増進するビタミンB6、貧血予防に効果的なビタミンB12など、ビタミンB群も豊富だ。

 

サバ缶だけでも健康美容効果は絶大だ。そこに、ほかの食材を「×α」すれば、さらに健康美容効果をアップさせられるという。そんな「サバ缶×α」レシピを紹介。

 

■「サバ缶×玉ねぎ」高血圧改善/血液をサラサラに/動脈硬化予防

 

〈材料〉

サバ水煮缶…1/2缶
玉ねぎ…1/2個
酢…適量(玉ねぎが浸かるくらいの量)

 

〈作り方〉

【1】玉ねぎを薄くスライスする。繊維に沿って縦に切ると、シャキシャキした食感に。繊維を断ち切るように横に切ると、ソフトな食感に。玉ねぎの辛味も飛びやすくなる。
【2】スライスした玉ねぎを酢に漬けて、一晩冷蔵庫に入れておく。
【3】サバ缶を汁ごと【2】の玉ねぎに乗せて完成。好みでしょうゆやポン酢をかけても◎。

 

〈効能〉

玉ねぎの辛味成分の硫化アリル類の一種、アリシンには血栓や動脈硬化の予防効果が。サバ缶との相乗効果で血管や血流の状態が改善し、血圧も下がり安定。高血圧を改善する。

 

■「サバ缶×キャベツ」糖尿病改善/便秘改善/美肌効果

 

〈材料〉

サバ水煮缶…1/2缶
キャベツ…1/6玉(約170グラム)
酢…適量(キャベツが浸かるくらいの量)

 

〈作り方〉

【1】キャベツを食べやすい大きさに切る。キャベツは千切りにすると、サバ缶の汁が絡みやすくなる。
【2】切ったキャベツを酢に漬けて、一晩冷蔵庫に入れておく。
【3】サバ缶を汁ごと【2】のキャベツに乗せて完成。好みでしょうゆやポン酢をかけても◎。

 

〈効能〉

キャベツの不溶性食物繊維やサバ缶で分泌が増えるやせホルモンのGLP-1により、食後の血糖値上昇を抑制。腸のぜん動運動を促し、便秘解消も。キャベツのビタミンCにより美肌効果もUP。

 

トマトには血栓予防 サバ缶の効果高める食べ合わせレシピ5選
画像を見る 酸化を防ぐ!サバ缶トマト

 

■「サバ缶×トマト」酸化を防ぐ/血栓予防/LDLコレステロールの減少

 

〈材料〉

サバ水煮缶…1/2缶
カットトマト水煮缶…1/2缶(約200グラム)

 

〈作り方〉

【1】耐熱用の容器にトマト缶とサバの身を入れる。サバ缶の汁ごと入れると、生臭さが増すので注意。
【2】ラップをかけて電子レンジに入れ、600ワットで2分間加熱する。
【3】好みで粉チーズやとろけるチーズ、黒コショウなどをかけても◎。チーズをプラスすると、カルシウムの吸収効率がさらにUP。

 

〈効能〉

強い抗酸化作用を持つトマトのリコピンで、細胞を傷つけ老化の一因になる活性酸素を抑制。リコピンとサバ缶のEPAで悪玉コレステロールも減少させ、血栓も予防する。

 

■「サバ缶×豆腐」骨粗しょう症予防/脂肪燃焼効果/ダイエット

 

〈材料〉

サバ水煮缶…1/2缶
豆腐…1丁(約300グラム)

 

〈作り方〉

【1】水を切った豆腐の上に、ほぐしたサバの身を乗せる。
【2】しょうゆやポン酢など、好みの調味料をかける。

 

〈効能〉

カルシウム×タンパク質の相乗効果で骨粗しょう症予防に。豆腐のイソフラボンで骨密度低下も予防。脂質代謝を促す豆腐のレシチンとサバ缶のGLP-1で脂肪燃焼効果も。

 

■「サバ缶×みそ」腸内環境改善/免疫力アップ/抗がん作用

 

〈材料〉

サバ水煮缶…1/2缶
みそ汁…1杯分(インスタントでも可)

 

〈作り方〉

【1】みそ汁を作り、食べやすい大きさにほぐしたサバの身を加える。
【2】DHAやEPAの酸化防止のため、サバの身は食べる直前に入れる。
【3】サバ缶の汁をだし代わりに入れると、魚介のうま味が加わり、おいしく仕上がる。

 

〈効能〉

乳酸菌や酵母菌などが豊富な発酵食品のみそにより腸内環境を改善して、免疫力も向上。近年では、みその抗がん作用も研究されている。

 

「サバ缶と相乗効果のある代表的な食材を5品選抜しました。「×玉ねぎ」は血管や血流を改善して、高血圧を抑制。「×キャベツ」は糖尿病の改善や便秘解消、美肌効果など。「×トマト」は血栓を予防。「×豆腐」は骨粗しょう症予防。「×みそ」は腸内環境を改善し、免疫力向上が期待できます」

 

サバ缶自体があっさりとした味わいのため、どの食材とも味の相性は◎。「×玉ねぎ」も「×キャベツ」も酢との組み合わせが絶妙で、食べやすくおいしい!「×トマト」は“コンソメを入れずとも立派な一品!”と感動。「×豆腐」はこの品だけでもおなかいっぱいに。「×みそ」はサバ缶の汁ごとみそ汁に入れると、だしのうま味がアップして格段においしくなる。

 

自分の気になる症状に合わせたり、その日の気分によって味を変えたりして、日々の食生活にサバ缶を取り入れよう!

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