「就寝中、こむら返りの激痛で目が覚める人がいます。40〜50代の女性が最も多く、とくに50代では、ほとんどの人が痛みを経験しているといわれています」
そう語るのは、足のむくみや、下肢静脈瘤といった足の疾患を中心に診療している四谷・血管クリニック院長の保坂純郎先生。2日に放送された、『大下容子ワイド!スクランブル』(テレビ朝日系)でも、大下容子アナ(51)が「コロナ禍で運動不足になって、昨日、こむら返りで1人でうめいていました」とコメントしている。
いったいなぜ、あの激痛は起こるのだろうか……?
「こむら返りは、ふくらはぎの筋肉が過度に収縮し、痛みが出る状態のことをいいます。主な原因は『ミネラル不足』です。筋肉は体内のミネラルバランスが整った状態では正常に伸び縮みしますが、ミネラルが不足すると、制御機能が狂い、少しの衝撃で過度に収縮します。これが痛みの正体です。就寝時のこむら返りは、ミネラル不足の状態で寝ている際、筋肉に寝返りなどの衝撃が加わることが原因なのです」(保坂先生・以下同)
そこで今回、保坂先生に朝、昼、夜にできるこむら返り対策を教えてもらった。
【朝】
〈梅干しを食べる〉
ミネラル不足はこむら返りの原因に。ミネラルの中でも、ナトリウム、クエン酸が豊富な梅干しを朝食に取り入れたり、日中は塩あめをなめるなどしてミネラル不足を補おう。
〈弾性ストッキングをはく〉
ふくらはぎを締め付けることで血行を促進。着用したままの散歩やランニングといった運動もおすすめ。ただし、就寝時は必ず外すこと。
【昼】
〈スポーツドリンクを飲む〉
水分は1日2リットル以上摂取して、血液の流れをよくしよう。飲み物はミネラルが含まれているスポーツドリンクや麦茶がおすすめ。こまめに分けて飲むことを心掛けよう。
〈足指グーパー体操をする〉
同じ姿勢でいると血流が悪くなり、足に疲労がたまる。1時間に1回、足の指をグーパーして血行をよくしよう。椅子に座ったままでOK。
【夜】
〈湯船につかる〉
夜は湯船につかってリラックス。体を温めることで全身の血行を促進。また、1日の筋肉疲労を軽減させてくれる効果も。余裕のあるときは湯船の中でふくらはぎをもみほぐそう。