■「痛みが心配だから」と無症状で飲むと危険
日本人女性の12.9%が悩んでいるといわれる片頭痛は、こめかみ辺りが脈を打つように激しく痛む。頭痛発作は4~72時間続き、寝込んだりして生活に支障が出る。吐き気やを伴うのも特徴だ。
一方、日本人のおよそ5人に1人が悩んでいるという緊張型頭痛は、首や肩の筋肉が緊張することで起こり、頭全体が締めつけられたような鈍い痛みが1~2カ月ほど続くこともあるという。
「片頭痛の場合は、体を動かすと痛みが出るため、病院に行くことができなくなることも。また緊張型頭痛は痛みが片頭痛ほど激しくないため、休まずに仕事や家事をする人が多いでしょう。こうした理由もあって、頭痛が出ても医師を受診せず、自己対処として市販の鎮痛剤で済ませる人は多い。そのうち『痛くなるのが心配だから』『今日は会議があるから』など予防的に鎮痛剤を使っていくことで、服用回数が増えてしまうのです」
コロナ禍による精神的ストレスや、テレビ・スマホによる肩こりや首こり、マスク習慣などが要因となり頭痛に苦しむ人が増えているという。さらにワクチンの副反応への対応で、ふだん使っていなくても鎮痛剤を使ったという人も多いだろう。
私たちの生活に、より身近になった鎮痛剤。正しい付き合い方を知っておく必要がある。