画像を見る

景気の動向を見る景気ウオッチャー調査は、3カ月連続の不況判定(23年1月)。経済の先行きは暗く、家計も厳しい状態です。いっぽう暖かくなると「痩せたい」方も多いでしょう。家計も体形もスリム化したいところです。

 

そんななか私は、体重を減らすことでお金も増える一挙両得の目標に挑戦することになりました。きっかけは昨年秋の座骨神経痛です。原因はさまざまあるものの、医師は太りすぎを指摘。「肥満の人は平均寿命より約3年短命」との研究報告もあり「まずは5kg痩せること。それだけで1年寿命が延びます」と厳命されました。

 

そのとき私が考えたのは、年金のこと。私は68歳ですが、年金をまだ受け取っていません。というのも年金は、原則受給開始の65歳から受け取りを1カ月遅らせるごとに受給額が0.7%アップ。70歳まで5年遅らせると42%増え、月約6万円の年金なら月約8万5000円に増額。年約100万円が死ぬまで続くからです。

 

「70歳から毎年年金が約100万円。長生きするために5kg痩せよう」

 

がぜんやる気が湧きました。とはいえ、厳しいダイエットは続かないのでルールはゆるめに、(1)夕食は20時まで、翌朝10時までは食べない。(2)野菜中心、主食は玄米。(3)間食はなるべくしないの3つ。家での晩酌はやめ、なるべく歩こうという作戦です。

 

■晩酌もやめて5kg減!つまみ代の節約にも

 

私のようにウオーキングを始める中高年は多いと思いますが、ただ歩くだけではつまらないもの。そこで、アプリを活用する手も。たとえば「RenoBody」は1日8000歩歩くとイオンのWAONポイントが1ポイントもらえます。また「FiNC」は1日の歩数に応じたポイントに加え、食事内容や体重の入力でもポイントがたまり、1ポイント=1円として商品購入に利用できます。

 

自治体もさまざまな健康プログラムを行っています。たとえば大阪府の「アスマイル」は、ウオーキングや歯磨きなどでアプリにポイントをためて、抽選に参加できます。神奈川県横浜市の「よこはまウォーキングポイント」はアプリのほか、無料でもらえる歩数計もあり、始めやすいでしょう。

 

私はダイエットを始めて1カ月で体重が2kg減り、健康診断の結果が昨年より大幅に改善しました。半年後には5kgの減量を達成。晩酌をやめたので、つまみを含めて毎日500円ほどの酒代が浮き、1カ月で1万5000円、半年で9万円も節約できました。さらに、45〜49歳のメタボ女性は同年代のメタボでない女性より年間の医療費が約18万円多い、50〜55歳でも約17万円多いというデータも(厚生労働省)。

 

痩せて健康になることが、なによりの節約なのです。ここまでの挑戦は新刊『5キロ痩せたら100万円』(PHP新書)にまとめています。皆さんもダイエットと節約の一石二鳥をねらいませんか。

経済ジャーナリスト

【関連画像】

関連カテゴリー: