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6月1日から中部、関西、九州電力を除く大手電力7社の電気料金が大幅に値上がりする。標準家庭における6月の電気料金の値上がり幅は、最小の東京で826円、最大の沖縄で2771円と3千円近い値上げになるという。

 

そうなると、夏本番を前に気がかりなのが“エアコン”の電気代。もはや小手先の節電だけでは、大幅な値上げに太刀打ちできそうにない。

 

「古いエアコンを使っている方は、思い切って買い替えたほうが年間の電気代が安くなります」

 

そうアドバイスするのは、家電アドバイザーの石井和美さん。本誌が最近の製品と平均的なエアコンの使用年数である13.7年前の製品で電気代を比較すると、最近の製品では年間で約6000円〜1万円近く電気代を節約できることが判明した。

 

どのくらい前の製品だったら買い替えるべきなのか。家電ジャーナリストの安蔵靖志さんが語る。

 

「エアコンは10年ほど前から省エネ化が進んでいますので、10年前に購入した製品でも、省エネ製品を使用している場合、買い替えによるメリットは小さいでしょう。

 

一方、10年以上前の“非省エネ型のエアコン”を使用している方の場合、最近の省エネ型エアコンに買い替えることで、電気代を大きく節約できます」

 

買い替える際はどのようなポイントを見ればよいのか。指標にしたいのが、エアコンの“多段階評価点”だ。これは、省エネ法で規定されている省エネ性能の相対評価のこと。製品の省エネ性能を5.0~1.0の41段階で評価し、星の数で表示している。石井さんが語る。

 

「星が多いほど省エネに優れていますが、付加機能も多く、本体価格がウン十万円と高額になるため、節約につながりにくいのが難点。

 

コスパがいいのは、星2〜3個の商品です。10年間使用すれば、十分に本体価格をペイできますよ」

 

また前出の安蔵さんは、「最新モデルではなくひとつ型落ちモデルを選ぶと、機能はそれほど変わらないのに価格が安くなるのでお得」とアドバイスする。

 

「性能面では、冷やしすぎ防止のセンサーが付いているとか、自動清掃機能をはじめとする掃除のしやすさがポイントになります。冷やしすぎはもちろん、掃除ができていないことによる目詰まりでも電気代がアップするためです」(石井さん)

 

今回は、これらの観点から石井さんと安蔵さんが電気代の節約におすすめのお手ごろエアコンを選んでくれた。

 

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