激しい寒暖差で発症——「目の動脈硬化」で朝起きたら失明のリスクも!
画像を見る 【解説】『冬の目の病気』症状と予防法

 

■湿度40〜60%キープが“ドライアイ”“アレルギー性結膜炎”予防のカギ

 

“ドライアイ”も、寒暖差の激しい季節の変わり目や、空気の乾燥などで悪化しやすい。

 

涙の分泌量が減り、角膜などを傷つけることも。

 

「とくにエアコンの温風で部屋を暖めている場合、空気が乾燥しやすくなります。乾燥しにくい石油ストーブやオイルヒーターなどを使うか、加湿器を使用して乾燥を防ぎましょう。湿度は常に40〜60%くらいを保つのがベスト」

 

ポイントとなるのは、“湿度計”の設置場所だ。

 

「床に置くタイプの暖房器具には、湿度計が付属しているものもありますが、水分は下にたまりやすいため、床に近い場所で湿度が高くても、目の位置では低いということになりがちです。湿度計は、必ず目の高さに設置しましょう」

 

また、パソコンやスマホを長時間見ていると、瞬きが減ってドライアイになりやすい。空気が乾燥する冬ならなおさらだ。1時間に1回は、目を休める工夫をしよう。

 

ドライアイに付随して起こりやすいのが“アレルギー性結膜炎”。

 

「アレルギー性結膜炎は、寒暖差によって生じる疾患ではありませんが、ドライアイによってアレルギーが生じやすくなります。通常は目にダストや花粉が入っても涙が流してくれますが、ドライアイの方は涙が出にくいので、異物が流れていかないためです」

 

ひどくなると、目のかゆみや充血、目がゴロゴロするといった異物感のほかに、目やにや涙が増加。かゆくてこすってしまい、角膜を傷つけ視力が低下することも。

 

■40歳を超えたら、年に一度は眼底検査を

 

急な寒暖差にも負けない健康な目を保つためには、日ごろから定期検査を受けておく必要がある。

 

「40歳以上の方は、年に一度、眼底カメラによる検診を受けるようにしましょう。眼底カメラは、網膜や視神経、血管の状態なども診ることができるので、網膜動脈閉塞症や緑内障などのいわゆる“目の生活習慣病”も重篤になる前に処置できます」

 

目の生活習慣病を予防して、寒暖差にも負けない健康な目を維持しよう!

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