まもなくやってくる年末の大掃除。今年は「かくれ汚れ」をキレイにする計画を立ててみてはどうでしょうか?

 

NPO法人日本ハウスクリーニング協会では、30代~50代の主婦450人を対象に「大掃除や普段の掃除についての実態と意識調査」を実施。さらに掃除のプロ87人に「主婦が掃除を見逃しがちな場所」などを調査したところ、掃除で見逃されがちな“かくれ汚れ”TOP3が明らかになった。

 

同協会指導員の佐藤嘉浩さんは「“かくれ汚れ”の1位、2位は、浴室の追いだき配管と換気扇という結果に。いずれも浴室に集中しています。目につく浴槽や排水溝などはこまめに掃除していても、見えない汚れに関しては見逃しがちな傾向がわかります」と指摘。つまり、水回りの見えない部分が“かくれ汚れ化”しているのだ。

 

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NPO法人日本ハウスクリーニング協会指導員・佐藤嘉浩さん。ハウスクリーニングで独立される方への指導や、企業やシルバー人材センターなどで講師を務め、テレビや雑誌への出演も多数。掃除に関する書籍の監修も行っている。

 

しかし、この水回りの“かくれ汚れ”は、浴室の追いだき配管と換気扇、どちらも見えないからと放っておくと大変なことに。

 

「私たちには見えない部分で、カビや雑菌が繁殖している可能性が高くなります。そうなると気づかないうちに雑菌だらけのお風呂に入っているかもしれません。追いだき配管や換気扇は、年末の大掃除はもちろん、ふだんから定期的に掃除するといいですよ」(佐藤さん)

 

さらに衛生微生物研究センターの所長・李憲俊さんは、追いだき配管に潜む雑菌の影響について指摘している。

 

「追いだきすると浴槽の湯が追いだき配管で加熱され、浴槽に戻ってきます。その際に人の体から出た雑菌(大腸菌や黄色ブドウ球菌など)が追いだき配管を行き来して、お湯に混ざるのです。その雑菌が配管内で増殖していても配管内を見ることができないのでわかりませんが、増殖した雑菌が浴槽に戻ってくることもあります。1カ月に1回は追いだき配管を掃除して、いつも清潔なお湯につかるようにしましょう」

 

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衛生微生物研究センター 所長 李憲俊さん。韓国国立忠南大学助教授、(財)食品薬品安全センター秦野研究所微生物学研究室を経て、1996年に衛生微生物研究センターを開設。環境や工業製品の汚染微生物の分布や特徴について研究している。日本防菌防黴学会理事。

 

かくれ汚れは雑菌の元でもあり、家族のためにもきれいにしたいものです。では、これらの見えない部分はどのようにお掃除すればよいのだろうか。

 

「追いだき配管は、市販の専用洗浄剤を使えば簡単に掃除することができます。スーパーやドラッグストアで手軽に買える専用の洗浄剤で掃除すれば、除菌が可能です。また配管の入り口についている循環金具は、取り外して網目をブラシでこすって汚れを落とせば大丈夫です。浴室の換気扇は、フィルターやカバーは取り外して、洗剤をつけて洗い流しましょう。シロッコファン(送風機)が取り外せるものもありますが、ご自分ができる範囲で汚れを取り、難しい部分はプロに頼むのもひとつの方法です。浴室の換気扇は高いところにあるので、掃除の際、転倒してケガをしないよう気をつけてください」(佐藤さん)

 

今年の大掃除は “かくれ汚れ”を重点的にチェックし、見えないところまでキレイにすることで、家族みんなでスッキリした気持ちで新年をお迎えください!

 

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雑菌が繁殖しやすい追いだき配管を99%除菌。アクティブ発泡パワーで水に入れた瞬間に強力発泡。お湯に入れて追いだきボタンを押すだけで、手も汚さずにラクラク洗浄ができます。「スクラビングバブル ジャバ1つ穴用」(160g)オープン価格 問●045-640-2111(ジョンソン)

 

取材協力/NPO法人日本ハウスクリーニング協会
http://www.jhca.or.jp/

取材/垣内栄

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