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「’85年にサービスが始まった携帯電話の前身、初代ショルダーホンは重さが3キロあります。その重さでありながらも、歩きながら話ができる電話は画期的で、当時のトレンディドラマで必ず出てくるほど。初期費用が約20万円。それに加えて使用料が月額3万円ほど、6秒10円の通話料金が別途かかる高価なものでしたから、持っている人はみんなから羨望のまなざしを向けられていました」

 

こう語るのは「NTTドコモ歴史展示スクエア」(東京都墨田区)の専門スタッフ。それから30年たち、いまや携帯電話の普及率は107%。1人1台以上持っている計算になる。そこで、この30年間で爆発的に普及した携帯電話が、私たちの心をがっちりつかんだ出来事を、編集部で独自調査!

 

【1】「お買い上げ制度」で普及率爆発!

 

「携帯電話が登場してから’94年までの間は、レンタル制でした。保証金なども含め料金が高かったのですが、自分の好きな携帯電話を購入して持つことができる『お買い上げ制度』が始まって、一気に携帯電話が身近になったんです」

 

「端末お買い上げ制度」がスタートすると、保証金10万円が不要となり、使用料がぐっと下がったことで、若いビジネスウーマンや主婦からも熱い視線が。

 

【2】ネットサービスで待受け画面も自由自在

 

「ミレニアムを間近に控えたころ、すごいサービスが登場しました。それが1台で通話、メール、ネット接続ができる『iモード』だったんです。ネットを使って、『着メロ』などをダウンロードすることも可能になりました」

 

’00年に突入すると、カラー液晶や折りたたみ式の新機種が発売された。カラー液晶化は、携帯電話の“待受け画面”に変化をもたらした。「iモード」をはじめとしたネットサービスを使って、好きなアイドルや俳優の壁紙をダウンロードし、待受け画面にする人が続出。その後、カメラ付き携帯が登場してからは、子どもやペットを待受け画面にする人も。

 

【3】激化するCMタレント合戦!

 

携帯電話の歴史とともに、変わり続けているのは、携帯会社のテレビCM。なかでもソフトバンクは、女優の上戸彩や、北海道犬の「カイ君」などを起用した「白戸家」シリーズで話題に。’07年から’14年までCM総合研究所が発表する「CM好感度ランキング」で8年連続1位という驚異の記録を打ち立てた。しかし、’15年にはauの“三太郎”シリーズが同ランキングで1位に。出演する桐谷健太が、CMソング『海の声』で昨年の『紅白歌合戦』に出場したことも記憶に新しい。

 

【4】絵文字の発達

 

’99年、「iモード」のカラー対応に伴って、NTTドコモが取り入れたとされるのが絵文字。現在ではバリエーションがより豊富になり、iPhoneでは1,000種類近くの絵文字が存在している。文字だけのメールにちょっとでも花をそえようと絵文字を入れる、という人は男女問わず多い。

 

【5】超高速通信が可能に、SNSが発達!

 

「’08年にキーボード付きの小型携帯電話が出たのを皮切りに、次々とスマホが登場しました。そして’10年、これまでの数十倍以上高速での通信が可能になり、大量の写真や動画を楽しんだりできるようになったんです」

 

高速通信が可能にしたのは、動画や写真などを大量にすばやく取り込むこと。フェイスブックやインスタグラムなどのSNS使用人口が爆発的に増えた。これにより、動画や写真で多くの情報を交換できるようになった。また、LINEなどを使って長時間無料通話することも可能に。

 

こうして、「誰とでも好きなときにつながれる」時代が幕を開けることに!

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