image

 

「なかなかモノを捨てられないという人に理由を聞くと、こんな答えが返ってきます。『高かったから』、『まだ新品だから』、『思い出がつまっているから』……。捨てることに罪悪感を持っている人も多いでしょう。でも考えてみてください。高かったからといって、ずっとしまいこんでいたら、“宝の持ち腐れ”ではありませんか?価値が下がってしまう前に、処分するか、使うかを検討してみてください」

 

こう話すのは、整理収納アドバイザーのすはらひろこさん。今度こそキレイな部屋に!そう決意した瞬間に目の前に立ちはだかる「捨てるor取っておく」の選択の数々……。すはらさんはこう続ける。

 

「また、新品なのに使っていないのは、本当は必要のないモノだからではありませんか?とりあえず使う予定のないモノは、これからも使う可能性が低いのです。万が一捨ててしまったあとで、必要になったら、また買えばいいぐらいの気持ちを持ちましょう。特に、衣類を入れ替えるこの時期は、“捨てる”チャンスです」

 

より効率的に片づけるために、すはらさんは「三層の考え方」をススメている。基本的に家にたまるモノは三層に分かれるという。その三層とは次の通り。

 

【上ずみ層】未開封のダイレクトメール、新聞、未使用のサプリメント、雑誌の付録など、毎日どんどん増えてくる日常的なモノ。

 

【中間層】「昔好きだった」本やCD、「使っていない」家電や服、「いつか使うかも」と取っておいたモノ。

 

【沈殿層】日記、写真、人からもらった手紙やプレゼントなど、処分するには心苦しい思い出のモノ。

 

「上ずみ層は、どんどん捨てて大丈夫です。中間層は、場所やアイテムごとに分けて、3つの袋を用意し、『捨てるモノ』、『取っておくモノ』、『迷ったモノ』をどんどん分けていきます。捨てるか取っておくかは、3秒の直感で決める気持ちで。自分にとって大事だなと感じるモノは、迷わず取っておき、3秒以上悩んだら、迷ったモノの袋に入れる。そして、捨てると決めたモノは、すぐに処分し、取っておくと決めたモノは、どんどん収納してください。迷ったモノについては、一時保管用の袋かボックスに入れて、1カ月後、3カ月後、1年後に再点検し、少しずつ捨てましょう。沈殿層は、無理に捨てなくてもOKです。年月を経たら、ときどき見直してみるぐらいでしょうか」

 

かなり気軽な“ゆる捨て”だが、ゆるゆるとでも地道に片づけを進めていくには、イメージ作りも大切だそう。

 

「片づけた結果、自分がどんな生活をしたいのか、想像してみてください。5年後や10年後では、ちょっと先すぎて夢物語のように思えてしまいますから、3年後をイメージすることをオススメします。いますぐ捨てなくていい、いますぐキレイにしなくていい……。3年後ぐらいにスッキリした快適な生活ができていれば成功と考えるのです。そうすれば、それほど大変だとか、面倒だとか思わなくてもすむのではないでしょうか。モノを捨てることそのものを目的にするのではなく、あくまでも生活しやすい空間を作るため、気持ちいい部屋を作るため、そう考えることも忘れないでください」

関連カテゴリー: