リビングルームはとにかくこまごました雑貨なども多く、家の中でも特に散らかりやすい空間。家族それぞれの所有物が入り交じっているだけでなく、新聞やダイレクトメールなどもどんどんたまってしまう。
「まず新聞など、毎日増えるモノは、まっさきに処分しましょう。同じ紙類でも、子どもが通う学校のプリントや宅配メニューなど、今後使う可能性もあるモノは、とりあえず保管しておき、古くなったらどんどん捨ててください。小さいお子さんがいる家庭では、図工の時間に作った工作などもあり、捨てがたいのもわかります。でも新しい作品を持ってきたら1つ捨てるなどの心構えは必要です」
そう話すのは、整理収納アドバイザーのすはらひろこさん。家の中でもリビングルームは、毎日毎日、さまざまなモノが集まってくるため、そのつど片づけを行うのが基本となる。そんなリビングルームの整理術を、すはらさんが教えてくれた。まず、リビングルームをスッキリさせるためのポイントは、収納からあふれた分を処分すること。
「もしリビングルームに本棚があるのでしたら、まず、あふれた分だけでも処分してください。特に雑誌の情報鮮度は1年程度。取っておきたいページだけファイリングすれば、スペースを節約することもできます。テレビ周りも同様で、あふれた分のDVDやCDだけでいいですから捨ててください」
リビングルームで乱雑になりやすいのはソファ。
「気がついたら、お子さんのカバンやランドセル、ご主人やあなた自身の脱いだコートなどに占領されていた、ということもあるのではないでしょうか。当たり前のことですが、ソファはあくまで座る場所で、収納スペースではありません。クッション以外は置かないようにしましょう。どうしてもバッグなどを置いておくスペースが欲しいときは、バスケットやふた付きのボックスなど“とりあえずの箱”を用意し、テーブルの下に置き、そこに入れる習慣をつけるといいと思います」
そして、ソファと同じくらい散らかりやすいのがテーブルの上だ。
「テーブルの上には、書類などは置かないほうが食事も気持ちよくとれます。でも、なかなかそうもいかないのが実情です。そこで、3つの書類ボックスを用意してみましょう。100円ショップなどで気に入ったデザインのものを探すのもいいですね。書類はたとえば、1.まだ読んでいないもの。2.今週までは必要なもの。3.今月までは必要なものなど、3種類に分類します。ただ週に1度はチェックし、不必要になったら捨てるようにします。文房具やリモコンなども、100円ショップの雑貨ケースなどに、とりあえず入れるだけで、見違えるようにスッキリして見えます」
いくら片づけたいからといっても、注意しなくてはいけないことがある。
「家族の持ち物を処分するときです。ご主人にもお子さんにも、“置いていい場所”を説明し、理解してもらいましょう。散らかっていて、何度言っても片づけないからといって、“勝手に処分”はやっぱりダメですね。あくまでも捨てるためには、所有者本人が納得することが大事です」