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「人生の折返し地点を迎えたら、『年だから』と自分で世界を狭めずに、むしろエイジレスな人生を」

 

そう語るのは、自身も「アラ還」であるキャリアカウンセラーの小島貴子さん。’17年9月に発表された厚労省の調査では、100歳以上の人口は6万7,824人と、47年連続で増加。日本はいま、猛スピードで「人生100歳時代」へ向かっている。

 

よりよい100歳を迎えるために必要なのは「自分らしさ」だという小島さんが推奨するのが、過去の自分を振り返り、現在地を明らかにすることだという。

 

「いまの自分はいままで生きた時間が作っています。そこで、これまでどんな出来事が起こり、その時々に自分がどう感じたかを書き込むライフ・イベント・チャートを作ってみてほしいのです。たとえば『受験』を例に挙げれば、志望校のレベルを下げたので、無事に合格したものの後悔が残っている、といった具合に、その時々の感情まで細かく振り返ります」(小島さん・以下同)

 

これにより、いままでの選択が可視化され、「いまならこうするだろう」といった学習が可能になるのだ。

 

「注目してほしいのは、このチャートが“上がる”局面です。たとえば『引っ越し』で友達と離れて悲しかったが、逆に転校先で一生の親友ができた、という場面があったとします。そこからは、『適応力』というあなたの隠れた『チカラ』があることが読み取れるのです。こうした“上がり”のプロセスに書き込まれた要素を認識することは、これからの人生にもきっとよい影響をもたらしてくれるはずです」

 

そして、完成したチャートを眺めると、これまでの人生のほとんどが「家族のため」など、自分以外の誰かのために使っていた時間だったと気づくだろう。

 

「育児からも解放され、夫も定年を迎えた(あるいは迎える)これからは、ようやく自分の好きなように生きられるのです。しっかり楽しむためには、これまで担ってきた『母』『妻』『嫁』といった役割を、積極的に手放して行くことも必要です」

 

良妻賢母の女性にとっては寂しく感じられるかもしれないが、それが結果的に、夫や子どものためになることも。

 

「ある日自分が倒れたときに、夫が身の回りのこともできないようでは困ってしまいますよね。また、いつまでも子どもの面倒をみてしまうのは、実は子どものためではなく、自分の存在を自分自身で確認するためだったりも……。夫や子どもの自立のためにも『いい妻』『いい母』という名の『都合のいい人』を早く卒業し、自分のための人生を彩っていきましょう」

 

自分のために生きる“100歳人生”は十人十色。無理して「かわいいおばあちゃん」になる必要はまったくない。

 

「人生が100年あると考えるなら、私たちにはまだまだ『未来』があることになります。いまこそ、さまざまな面でチャンスのときなのだと考えてください」

 

『母』や『妻』としての役割から解放されるときこそが、『誰かのため』の人生を卒業する好機なのかもしれない。