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雲の上に浮かび上がる写真が有名な竹田城跡(兵庫県朝来市)

 

「今年のツアー旅行のキーワードは『インスタ映え』や『SNS映え』。思わず写真を撮りたくなるスポットを組み込んだツアーがマストです」

 

こう話すのは、旅行ジャーナリストの村田和子さん。これまでの日帰りツアーは、「+ショッピング」が定番セットだったが、最近は、SNSで話題のフォトジェニックなスポットを多数組み込んだものが主流。年齢を問わず“インスタ映え”のツアーから売れていくという。

 

また、ランチも昔のような食べ放題は減り、格安ツアーであっても思わず写真に撮りたくなる美麗な料理が出てくることが多くなったそう。

 

「絶景や美しいランチに加え、フルーツ狩りや本格的なウオーキングをするツアー、紅葉を見ながら写真撮影法を学ぶツアーなど、プラスアルファの選択肢の幅も広がりました。これだけ充実した内容でも、1日1万円以下のツアーが豊富にそろっています」(村田さん)

 

大阪発の“1万円以下日帰りツアー”なかで、村田さんが「11月中旬は紅葉と城跡をセットで楽しめるチャンスです」と推薦するのが、H.I.S.のツアー「東洋のマチュピチュ!天空の城『竹田城跡』と竹田城城下町ホテルEN(旧木村酒造場)で味わう本格フランス料理」。さっそく記者も参加してみた。

 

朝9時にバスに乗り、梅田を出発。竹田城跡のある兵庫県朝来市までの道中、「海鮮せんべい 但馬」に立ち寄り、店内で試食とお買い物。午前11時には、竹田城跡の残る山のふもとに到着した。まずは、城下町に佇む「竹田城城下町ホテルEN」で、本格フレンチのランチ。

 

本日のコースは、前菜「但馬野菜とサーモンの菜園風」に本日のスープ「とうもろこしのスープ」、メインは「但馬鶏の香草パン粉焼き」、デザートに「ガトーショコラアイスクリーム添え」。本格フレンチの美しい盛り付けは、まさに、人に自慢したくなるランチ! どのテーブルからも歓声が上がり、カシャカシャとスマホのシャッター音が響く。バスツアーの場合、昼食はイマイチということもあるが、これは食にこだわる女性にも自信を持っておススメできる。

 

ランチの後は、いよいよ、クライマックスの竹田城跡へ。細い山道を上るため、マイクロバスに乗り換える。あいにくの雨もようだが、「このあたりは雨の多い土地なんですよ」と添乗員さん。山の中腹にある駐車場でバスを降りたら、そこから徒歩で15分ほど急坂を上っていき、城跡内に入場。

 

雲の上に浮かび上がる写真が有名な竹田城跡だが、雲海を見られるのは秋冬の朝方のみ。ツアーで訪れる時間帯には残念ながら見られない。だが、この日は雨。周囲の山々を包んでいた霧が、おりしも城跡の石垣までせり上がってきた。あたりは幻想的な雰囲気となり、たしかに「東洋のマチュピチュ」に! 目の前に、夢に見ていた景色が現れ、記者はテンション急上昇。しつこすぎるほど写真を撮りまくった。

 

バスに戻って、さっそくインスタグラムに霧けぶる竹田城跡の写真をアップすると……なんと300に近い「いいね!」をゲット! なんだか妙な達成感に包まれた。今後は有名インスタグラマーを目指そうかしら!? 帰りには「道の駅 但馬のまほろば」でお土産タイム。高級和牛を味わいたい人には、お値ごろな但馬牛の直販コーナーがおススメ。記者は但馬野菜や名物「とち餅」などのお土産を購入して、午後5時半に大阪駅へ到着した。

 

日帰りで話題の絶景スポットと本格フレンチを楽しんで、写真フォルダにはインスタ映えする写真がたんまり。1万円以下の絶景ツアー、何度も「いいね!」を押したい内容だった。

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