”日本一死亡率が低い”長野県で分かった「長寿の秘訣」

平成22年の厚生労働省『都道府県別年齢調整死亡率』でトップに輝いた「長野県」。年齢構成を調整した10万人当たりの死亡数が、女性248.8人、男性447.3人だった。つまり”日本一死亡率が低い”のは長野県なのだ。その「長寿の秘訣」を、日本全国の食生活や生活習慣を調査している食文化研究家・永山久夫さん(80)に聞いた。

「長野県は標高が高く坂道がとても多いのに、お年寄りがじつによく歩いている。アップダウンの激しい地形は巨大なジムのようなもので、買い物に出ればエクササイスができます。標高が高いということは、それだけ太陽の光を浴びる量も増え、”幸せホルモン”と呼ばれるセロトニンの生成を促進するんです」

農業の形も長寿を促しているという。高原野菜で有名な長野県は農業に従事する高齢者がとても多く、仕事をしている人の年齢は全国で最高齢といわれているのだ。

「長野は棚田など斜面の耕地が多いので、昔と同じように鋤や鍬を使って農作業をします。元気なら自分の体力に合わせて、いくつになってもできます。農業は明確に四季の変化を体で感じ、季節の変わり目がよくわかる。旬のものをよく食べ自然と連動して生きていくことで、感性豊かになり老化が遅くなるんです」

さらに長野県は、ひとりあたりの野菜摂取量が日本一。春は山菜。夏は淡水魚。秋はりんご、ぶどう、きのこ。冬は蕎麦、凍り豆腐、そして虫が豊富に取れるなど、食生活も長寿の大きな要因になっているようだ。

「中高年以上の方は今も普通に蜂の子やいなごの佃煮を食べている。『長生きに高たんぱくの田の恵み』といわれ、老化防止のビタミンEやAが豊富です。紫外線を多く浴びる高原野菜や果物には、ポリフェノールやビタミン類が多い。同じ蕎麦でも信州産のものはかなりポリフェノールが多いと思います。食べ物自体にもナチュラルパワーがあるんですね」

 

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