専門家が指南「こんな場所で震度7!そのときどうする?」
「地震のとき、持ち出すものは? バッグや携帯電話、お金ではありません。持ち出すものは命だけです」と話すのは、防災・危機管理アドバイザーの山村武彦さん。
地震は時と場所を選ばない。こちらがどんな状況でも、容赦なく巨大な揺れが体の自由を奪うのだ。そこで、シチュエーション別の最善の対処法を、山村さんと、危機管理の専門家であるテレンス・リーさんに教えてもらった。
【1】エステサロン、マッサージなどの施術中の場合
「マッサージの先生を押しのけてでも安全ゾーンに逃げること。避難誘導指示を待っていては逃げ遅れる可能性があります。そのときは決して貴重品などは取りに戻らないこと」(山村さん)
【2】オフィスで仕事中の場合
「高層階では、コピー機などキャスター付きのOA機器につかまるのは危険。最悪の場合、機器もろともガラスを破って落下することもあります。柱にしがみつくか、床に腹這いとなり、バッグなどで頭をガードするのがベターです」(テレンスさん)
【3】エレベーターに乗っていた場合
「映画などで天井から脱出するシーンがありますが、実際には出られるつくりにはなっていません。ドアをこじ開けても、途中の階だと隙間に落ちることもあり危険です。『非常用呼び出しボタン』で連絡を」(山村さん)
【4】木造家屋にいた場合
「ただちに出入り口を開け、照明器具など落下物のない安全なスペースに移動すること。万一、閉じ込められてしまったときのため救助を呼べるよう、ホイッスル(笛)の携帯をすすめます」(山村さん)
【5】海水浴中だった場合
「浜辺にいる人は『地震がきた!』と遊泳中の人に伝えるべき。陸に上がったら一目散に高台へ避難します。クルマに荷物を積み込んだりしている余裕は、1秒たりともないと思ってください!」(テレンスさん)