全国的に梅雨も開け、日本の真夏がやって来た。この季節、身につけるものを快適に保つのは難しい。そこで生活研究家の阿部絢子さんに聞いた、暑さや湿気を逃し、体温を上げすぎない着こなしをご紹介しよう。
〈汗を吸収し、熱や湿気を放出できる素材を〉
体で感じる暑さは気温よりも湿度に左右されるもの。身につけた衣服で、いかに湿度をコントロールできるかがポイントになります。汗をよく吸う綿や麻、レーヨンなどは衣服の中の湿度が上がりにくい夏向き素材の代表です。逆に、ナイロン、ポリエステルなどは吸水性が悪いので、着ていると暑く感じられます。
衣服の通気性も大事です。あまりぴったりフィットしたり、締めつけるようなものは体との間にすき間がなく、熱や湿気を放出できないので、ゆとりあるデザイン、特にエリや袖が開いたものを選んで。
〈下着はつけるほうが涼しい〉
汗を吸って発散してくれる下着は、衣服内の湿度を下げるため、きちんとつけるほうが涼しく過ごせます。夏の間ブラジャーはなしでという人も増えていますが、胸元に汗をかきやすいので、ブラジャーは大事です。
また、ラクさだけを追求してキャミと一体型ばかり選んでしまいがちですが、続けているとひと夏でカップのサイズがひとつ下がってしまうと言う専門家も。
〈入浴後には「甚平」を積極活用〉
家で涼むためなら浴衣も襟元をゆるくして、簡単な帯だけにしても。それよりおすすめは甚平。半袖・筒袖で上下が分かれているので風通しもよく、過ごしやすいのがうれしいところ。子供用、女性用も増えています。