最近、以前にも増して活躍中の平野レミさん。昨年から今年にかけて本を4冊も出版し、なかでも『平野レミと明日香の「嫁姑ごはん物語」』(セブン&アイ出版)は、息子の嫁との“嫁姑漫才”のようなやりとりが広く話題になっている。
このレミブームのきっかけは、ブロッコリーを立てただけの料理「まるごとブロッコリー」。’14年10月、『あさイチ』(NHK)の生放送で披露し、ハプニングが続出したこと!出演者も視聴者も、まずこの大胆な料理のビジュアルに朝からくぎ付けに。さらにレミさんがスタジオの飾りのふたを勝手に使ったり、段につまずいて転んだり、揚げ句に作ったブロッコリーがバッタリ倒れ、まわりはソースでドロドロに!出演者が涙を流して笑う“神回”となったのだ。
「ブロッコリーが倒れちゃってからわたし、大変よ。オファーは増えるわ、CMは来るわ、大騒ぎ。失敗したほうが盛り上がっちゃうんだからさ〜。実は転んだとき、骨にヒビが入って大変だったの(笑)。ブロッコリーだけじゃなく私が倒れちゃった(笑)。でもそれが功を奏して、本4冊も出すことになったんだから、七転び八起きね〜」
どんなことでもハイテンポでペラペララ〜と話すレミさん。料理を作る動作も、テンポはそのまま!
「みんな、私が料理するとハラハラドキドキするんだって!でも結局ちゃんとできんの。私わかるのよ。年の功で。やっちゃえばいいの。DOよDO!みんなどんどんやっちゃって〜!」
ちなみに最後の「やっちゃって」とはレミ語の1つで、この場合「できたご飯を食べちゃって」という意味だ。さっそく記者も「やっちゃう」と……。まずは見た目が素材まんまのインパクト料理“まるごとシリーズ”。大胆なビジュアルに似つかわしくない、優しく甘い、滋味深いお味!ソースもどれも簡単なのに最高にうまい!!
次に、面倒な手順を大胆にカットした“食べればシリーズ”。一見、なんだかわからないのに、一口食べれば餃子になる!コロッケになる!!……どうしたら、こんな独創的なレシピを思いつくのだろう。
「いっつも料理のこと考えてるから、浮かんできちゃうのよ。昔々ね、ウチに泥棒が入ったことがあるの。そのときね、キッチンを改造したお金を大工さんに払うので、100万円、銀行から下ろしてあったの。いつもはお金なんてないのに、その日にかぎって泥棒が入って、取られちゃったのよ〜。おまわりさんがきて、実況見分でわたしを交えての写真撮ったりするもんだから、笑ってピースしたら『奥さん笑わないでいいです』って怒られちゃった〜。おまわりさんに聞いたんだけど、泥棒っていつも“金金金”とアンテナを張ってるから“この家には今、金がある”ってわかるんだって。だからね、わたしは毎日“料理料理料理”とアンテナ張ってるから、どんどんレシピが浮かんでくるのよ。そういうものなのね〜」