話題のスポットやニューオープンのお店を、本誌編集者・めた坊(41歳独身。食いしん坊生活が続き、身長170センチで体重はかろうじて0.1トンを切るメタボ体形に成長)が覆面取材。“勝手に対決”させるこの企画。今回は、「19世紀に活躍した画家」対決だ!

 

■渋谷・Bunkamura「これぞ暁斎! 世界が認めたその画力」

 

 

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最初に向かったのは渋谷・Bunkamuraで開催中の「これぞ暁斎! 世界が認めたその画力」展。世界屈指の暁斎コレクターとして知られるイスラエル・ゴールドマン氏の保有作品で振り返る大回顧展だ。幕末の1831年に生まれ、わずか6歳で超有名浮世絵師・歌川国芳に入門した河鍋暁斎は、幕末から明治にかけて絶大な人気を博した天才浮世絵師。

 

今回は日本初公開作品も含まれる約180点が展示されている。平日というのに館内は人であふれかえっていてびっくり。めた坊、暁斎の名前を教科書で見たことがあるかもしれないくらいの認識だったけど、その人気の秘密を作品を見て納得。和と洋のエッセンスがミックスされた自由な発想の作品群。時代を超えて現代にもマッチする作品群に酔いしれる。

 

好んで描いた蛙や烏の作品も面白いが、今回初公開という春画も暁斎らしい遊び心が。お酒が大好きだったという暁斎だけに、おちょこなどの物販にもぜひ注目してほしい!

 

■上野・国立西洋美術館「シャセリオー展−19世紀フランス・ロマン主義の異才」

 

 

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つぎに向かったのは上野の国立西洋美術館で開催中の「シャセリオー展−19世紀フランス・ロマン主義の異才」だ。フランス・ロマン主義のテオドール・シャセリオーの作品を、ルーヴル美術館所蔵品を中心に約110点展示。日本初の本格的回顧展だ。日本での知名度は低いものの、当時のフランスには熱狂的なファンがおり、師匠にも「やがて絵画界のナポレオンになる」と言わしめた天才だったのだそう。

 

めた坊のお気に入りは図録の表紙にもなっている『カバリュス嬢の肖像』。医師の娘の肖像画で、華やかな明るい雰囲気がずっと見ていても飽きない、魅力的な作品だった。1856年に37歳という若さで亡くなってしまったシャセリオー。そのはかなさも含めて、偉業をたどることができた!

 

【めた坊ジャッジ】ふだん見慣れない絵画の魅力に引きこまれたけど、今回は、おちょこの物販が決め手で暁斎の勝利だ!

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