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「当院では常に最新の栄養療法を取り入れていますが、患者さんの健康増進のためには日々の食生活へのアドバイスも欠かせないと、私自身も2年前からほぼ自炊に切り替えました。おかげで一層体調がよくなって、改めて日々の食の大切さを実感しています」

 

そう笑うのは、成城松村クリニックの松村圭子院長。昨年から本格的に栄養学も学び直し、この半年でさまざまな資格を取得。なかには、飲食店経営に関する知識も必要な「健康食コーディネーター」なるものも!

 

さらに診療の合間に欠かさずスーパーに通うことで、医学と栄養学、経営学の3つの視点で「お金と健康に効く」買い物術を編み出したという。

 

日々通うスーパーは、楽しい仕掛けがいっぱいの“お買い物天国”。でも、「買う気はなかったのに、思わず買ってしまった」など、思わぬ失敗をしてしまうことも。

 

「スーパーには心理学を応用した“お金を落としてもらう”ための仕掛けがいっぱい。値下げシールを探すだけでなく、この仕掛けをいかに回避するかがポイントです!」(松村院長・以下同)

 

5月に入り、さまざまな食品が値上げされたばかりだが、目先の安さに飛びつくだけの買い物はもう終わり。無駄遣いを防ぐ心得を、松村院長に教わった!

 

【1】チラシを見て“メインの献立”を決める!

 

チラシチェックは節約の基本だが、漫然と安売り品を探すだけではまだまだ。

 

「チラシの情報をもとに、メインの献立を決める習慣をつけましょう。そこから、買うべき『メイン食材』をメモしてスーパーへ。これによって、『○○フェア』など日々行われている魅力的な催事で散財してしまうことを防ぎます」

 

【2】“時計”を持ってスーパーへ行く!

 

スーパーの多くは外界から遮断するために、時計が見当たらないことも多い。

 

「滞在時間と売り上げは比例するというデータもありますので、これは時間を忘れ、お金を落としてもらうための戦略。買い物は制限時間を決め、時計を持って行きましょう」

 

【3】買い物は“右回り”で!

 

スーパーの多くが左回りでできているのは、マーケティングに基づく計算だった!

 

「これは『人間左回りの法則』と呼ばれるものです。その理由はさまざまで、『人は心臓のある左側に回るときは心地よく、逆回りだと不快感を覚える』とか『左回りのほうが右手で商品を手に取りやすいから』などといわれていますが、ともかくお客さんに長く滞在してもらうべく、多くのスーパーではこの法則が取り入れられているのです。逆を言えば、右回りで買い物すれば滞在時間も短くなるはず。動線の奥には朝食に欠かせない乳製品やパンが置いてあることが多いので、これらを買いつつ、メモをしてきた肉や魚を買いましょう」

 

【4】“野菜や果物は最後”に買う

 

スーパーの入口付近はだいたい野菜や果物売場が設置されているが、これもお店側の戦略なので要注意!

 

「人は色鮮やかなものが目に入ると、興奮して購買欲が上がってしまうのです。ですから、最初はここに近づかないこと。先にパンや肉を買っていれば、野菜売場に着くころにはある程度物欲も満たされているはずですので、そういう点でも右回りの買い物は有効です。鮮度を保つためにも、野菜は最後に買うクセを!」

 

【5】“マイナーチェンジ商品”を探す!

 

ワゴンに入った特売品は、そのほとんどが期限切れ間近の見切り品だ。しかし時には、お宝が紛れていることも!

 

「まれに賞味期限を何カ月も残した調味料などが、大幅割引になっていることがあります。これは決して怪しいわけではなく(笑)、表示やパッケージなどのマイナーチェンジをしたため。お店としては売り切りたいので、値引きをしているのです。ストックにもできるので、お買い得!」

 

これらを実践し、財布に優しい買い物を心がけよう!

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