『九十歳。何がめでたい』のベストセラーも記憶に新しい作家・佐藤愛子さんいわく「最後に現れた霊能者」だという、霊視カウンセラー・尚さん。メディア初登場となる彼女が警鐘を鳴らすのは、ちまたにあふれる「引き寄せの法則」の危険性。
「よく『引き寄せの法則』というのを耳にしますが、引き寄せには良し・悪しがあり、実は多くの危険を伴うもの。波動が下がっていて、悪い想念にとらわれていると、それにふさわしい物事を引き寄せてしまいます。ふだんから波動を上げる習慣を身につけ、プラス思考で生きていれば、悪しき縁をもらいにくくはなります」(尚さん・以下同)
「波動」とは、命あるものがそれぞれに持つ性格や気質の振動であり、エネルギーのこと。「類は友を呼ぶ」ように、波動の近しい者同士が共鳴し合う。妬みや憎しみといったネガティブな想念が、近年増加する「誰でもよかった」という陰惨な事件を引き起こすということも――。
「そもそも、『引き寄せ』とは、楽をして成就することはありません。一見悪しきことに思えても、努力をして真摯に向き合って乗り越えたなら、いまよりももっと多くのプラスが得られることも。引き寄せて『上げる』には、それ相応の努力が伴うものなのです」
そこで、“良し”も“悪し”も幸せに導く「寄せ上げ」の心得を尚さんが教えてくれた。
【1】「ありのままの自分」を知る
人の才能や役割がそれぞれ違うのは意味があってのこと。自分の才能を再確認することが、本当に必要なものを引き寄せるヒントに。
【2】「心の声」に耳を傾ける
見えやプライドから引き寄せたいと思っても、それは本当に必要なもの? 自分がどうなりたいのか、何が必要なのか。心の声を聞こう。
【3】常に「波動」を上げておく
“悪し”を引き寄せてしまうのは波動が下がっているから。良い引き寄せを願うならそれにふさわしい心持ち・言葉・生活を心がけよう。
【4】“良し”にも“悪し”にも「向き合う」
“良し・悪し”の見極めが難しい引き寄せもある。一度引き寄せたものは、避けるのではなく、課題と思い、乗り越えることが大切。
【5】目的のための「努力」を怠らない
明確に、引き寄せたいことがわかったら、それに向かう努力と精進を。願うだけで引き寄せられるなどということはありえません。
「引き寄せには手放すべき悪しき縁もあり、見極めが難しいもの。チャンスがやってきたとき、その良し・悪しが見極められなければ、1カ月後の自分の状態を想像してみてください。疲弊している姿であれば手放すべき“悪しき”引き寄せ。想像力・直感力を磨いておくことも大事です」
また、親しい友人にジャッジしてもらうのも手だと尚さんは言う。
「幸せを引き寄せられる人は、人間関係にも恵まれているもの。本当に幸せを引き寄せるには、いま欲することは何であるか、自分とは何者かを知り、冷静に見極めることも大切なのです」