愛犬を県民ならぬ「犬民」として登録できるという、神奈川県の動物愛護の取り組みが話題になっている。

 

「私ども神奈川県は『ペットのいのちも輝く神奈川』というコンセプトを掲げております。今回の『神奈川犬民カード』もその一環、黒岩祐治知事肝いりの企画です」

 

神奈川県健康医療局生活衛生部の動物愛護担当課長・松谷順子さんはこう胸を張る。

 

先月、神奈川県は動物愛護を進めるため、国内最大級のペット専門メディア「PECO」と協定を結び、同社運営のサイト内に県の特設ページを設置。同サイトに無料登録した神奈川県在住者は「神奈川犬民カード」と銘打った愛犬のための登録証を発行できる。カードには、愛犬の写真や名前のほか、特技、座右の銘などを盛り込み、遊び心もたっぷり。

 

PECO広報担当者によると、犬民カードの提示で、県内のある遊園地の入園料が割引になる特典まで、予定されているという。

 

なんとも素敵なニュースに、『ねこ自身』取材班はさっそく神奈川県庁を訪問。すると、かつて貴賓室として使われていたという豪華な応接室に案内された。

 

担当の松谷課長も「これまで他県で同様の犬民カードを発行したという事例は聞いたことがない」というぐらい珍しい、先進的な取り組みを始めた神奈川県。なんでも県の動物保護センターに保護された犬、それに猫も、殺処分ゼロが続いているんだそう。

 

「犬は平成25年度から、猫も平成26年度から殺処分ゼロを継続中です。また、来年度の開設を目標に、動物保護センターの建て替えも。従来の処分が前提の施設から、返還、譲渡が目的の“生かすための施設”に生まれ変わります」

 

そして、県が迷子ペットの返還のため推進しているのが、マイクロチップの装着だ。

 

「今年から、識別番号を登録したマイクロチップを愛犬に装着する費用の一部を補助する事業を始めました。しかし、装着率は県内の犬の登録頭数の3割弱にとどまっています。そこで今回、新たに開設したサイトで同事業の普及啓発を図り、犬民カードに興味を持った飼い主さんにマイクロチップ装着を促したいと考えています」

 

※神奈川県動物保護センターでは横浜市、川崎市、横須賀市を除く県内地域の犬や猫などの保護を行っています。