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「ヒトの脳は『7』を1つの区切りにする傾向があります。7日、7つ、7種類で達成感を得て、次の新たなステップに移ります。だから、離婚問題も結婚7年目、14年目など7年おきに起きやすい。特に50代は7年ターンを3回、4回と繰り返してきてますから、かなりの“飽き”を感じているはず。つまり、次のターンに進むとき『このままでいいのか』と深刻な夫婦の危機を迎える可能性が高いのです。でも、そこで諦めてはいけません」

 

こう話すのは、人工知能研究者・脳科学アナリストで編著『妻のトリセツ』(講談社+α新書)が13刷7万部ヒット中の黒川伊保子さん。同書では、夫婦の何げない日常の一言が大ゲンカに発展してしまう理由は、お互いが、女性脳と男性脳の思考の違いに気付いてないからだと分析している。

 

「『妻のトリセツ』は、夫向けに作った“妻を怒らせない”ための対策集ですが、実は購入読者の約3割は女性だったんです。妻も男性脳を理解して、上手に夫を“しつけたい”と思っているのではないでしょうか」(黒川さん・以下同)

 

そんな理解しがたい夫の言動や行動の対処法を、実生活の具体例をもとに、解説してもらった。

 

【1】一緒にスーパーに行くなら別々に

 

「女性は、直感と冷静な比較検討を満たした買い物を望みます。しかし、直感力の右脳と比較検討をする左脳を結ぶ神経回路には距離があるため、目的の売場以外に寄り道をしながら“エクササイズ”するのです。逆に男性は目的思考で売場に直行。トラブルを避けるなら、別行動がベター」

 

【2】掃除は“夫の専門分野”を作って!

 

「わが家ではお風呂掃除は私が担当ですが、カビ取りなどここぞいう部分は夫に丸投げ。今では洗剤の研究を重ねて、完璧なカビ掃除をしてくれています。こういった男性脳の“プロフェッショナル思考”を刺激すると効果的です」

 

夫がのめり込めるような家事を選んでミッションを与えるのだ。

 

「料理であれば、麺類すべてを任せるなど、使命感を持たせます」

 

【3】頼み事の前に20分の沈黙タイムを

 

女性はしゃべることでストレスを発散するが、男性にとってはそれがストレスになることがある。

 

「友人やご近所への不満など、妻の愚痴は、オチがなくて言いっ放しのことが多いもの。ただ、こうした状態の男性脳の電気信号の画像を見ると、全く機能していないことがわかっています。男性は2分で目的がわからなければ、音声認識機能を止めてしまうのです」

 

そこで、ちゃんと聞いてもらいたい話がある場合は、世間話はグッとこらえて、最初の20分ほどは“機嫌のよくなる沈黙”を意識して作ったほうがよい。

 

「頼み事を聞いてもらうためには話し方にポイントがあります。たとえば、法事の相談であれば、いつ行うのか、誰を呼ぶのかと、すぐに答えられる、具体的な質問や要望を用意することです。愚痴を言いたくなったときは、夫ではなく、女性の友達や娘、母親に聞いてもらうほうが、お互いストレスは少ないでしょう」

 

【4】時には“女の弱さ”を見せてみる

 

“気が強い”と思っていた妻が、自分の小さな失敗を自ら告白すれば、夫のほうも歩み寄るはず。

 

「家族のためにここまでやったという手柄話や、プレゼントで機嫌を取ろうとしても、あまり効果がありません。それより、失敗談を告白して助けを求めたほうが、夫には『些細なトホホも話し合える仲』とポジティブに解釈され、絆を強めるきっかけになるのです」

 

夫の顔を立てながら実は御している――それが円満の秘訣。

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