専門家が教える親の最上会話術 子どもの自立を促す5ステップ

世界10ヶ国のべ100万人以上が感動した“ほめ育”と、幼稚園・保育園・こども園で3,700回以上の講演・研修の実績を持つ幼児教育のプロが生み出した“究極の子育てメソッド”として話題の書籍『最上のほめ方』(八田哲夫・原邦雄共著)より、親が子どもを注意する際に気を付けたいポイントをご紹介。

 

以前の記事で「親が子どもに絶対にいってはいけない8つの言葉」を教えてくれた同書の著者・幼児活動研究会/日本経営教育研究所所長の八田哲夫さんに、引き続き解説してもらおう。

 

私は30年以上幼児教育の現場に携わった経験から、また2人の息子を育てた経験から、「次の8つの言葉は、絶対にお子さんにいってはいけませんよ!」と、講演会などで話しています。理由は、どれも子供の自立を阻む言葉だからです。

 

子どもへの8つのNGワードとは、次のものになります。

 

【1】なにやってんの
【2】何回言ったらわかるの
【3】誰がそんなことしていいって言ったの
【4】余計なことするんじゃない
【5】も~っ!
【6】わかった! わかった! わかったから!
【7】早くしなさい
【8】もう知らない!

 

前回の記事で解説しましたが、どれも普段の会話で使いがちですよね。でも日常の言葉とは恐ろしいもので、積み重なることで子どものやる気・好奇心・自主性・自己肯定感を下げ、自立を遠ざけてしまうのです。

 

そこで今回は、これらNGワードを使わない会話の仕方をお伝えします。悪い言葉がけが出そうになったときは、ぜひ参考にしてみてください。

 

■ステップ1:I(愛)メッセージで伝える

 

お母さんがキッチンで料理をしていて、ふと振り返ると、リビングで子どもがクレヨンでお絵かきをしていた。しかも与えたはずの画用紙ではなく、まさかの白い壁紙に! こんなとき、つい「もう、なにやってんの!」と言いたくなると思います。続けて「誰がそんなことしていいって言ったの!」と叫ぶ。このとき、子どもの中では「自分は絵を描きたかったから描いただけ」という感情しかありません。でも、お母さん側はそんなことはわからず、ただただ子どもを叱ってしまう。

 

こういうときは、「私(I)」を主語にして伝えるとよいでしょう。

 

「なにやってんの!」は、「あなたは何をやっているの」というYOUメッセージ。逆に「お母さんは(私は)そんなことをしちゃいけないと思うよ」というのはIメッセージになります。このとき、お母さんなりの理由も伝えて下さい。「おうちの壁はみんなのものだから、お絵かきしたらみんなが困ると、お母さんは思うよ」などです。そして、できればそこに愛を加えてあげてください。すると子どもは「そうか、お母さんは嫌なんだな」と素直に感じます。

 

■ステップ2:「あなたの考えを聞かせて?」と親から子への質問する

 

Iメッセージで伝えたら、次はそれに対する相手からの返事を促します。「お母さんはそういうことをしちゃいけないと思うけど、あなたはどう思う?」と。すると子どもは考え始めます。質問されることで、子どもは「壁紙に絵を描いてはいけなかった理由」を、数年間の人生経験の情報から考え、答えを出そうとするのです。

 

■ステップ3:沈黙を大事にする

 

質問をしたら、口出しをしてはいけません。もしかしたら「答えられないから黙っている」と考えてしまうかもしれませんが、そうではないのです。待てば待つほど、子どもは「自分が答えないとこの場面は前に進まない」と感じ取り、答えを探します。逆に、ここを我慢できず口を出してしまうと、子どもは「もう二度と喋らない」「結局、そっちが喋るんだ」と思って、自分から動く子どもにはなりません。言われたことには従う“いい子”にはなりますが、自立の道からは遠ざかります。

 

■ステップ4:「大丈夫、あなたならできるよ」の言葉がけ

 

沈黙を守っていると、そのうち子どもが答えを出します。子どもなりの理由や解決策に理解を示し、その答えに対して「大丈夫、あなたならできるよ」といった、背中を押してあげる言葉かけをしてあげてください。

 

■ステップ5:ほめるのは「結果」ではなく「1歩目の瞬間」

 

子どもが自分で答えを出せたら、答えを出せたことそのものをほめてあげます。

 

例えば、壁紙に絵を描いてはいけないと思った子どもが、今度は床に絵を描こうとしたら、「違うでしょ!」と言いたくなると思います。でも、そこは「えらいねー! 壁に描いちゃダメだってわかったんだね」とまず一言、1歩目の瞬間をほめてあげてください。壁紙に絵を描いてはいけないとわかって他のところに描こうとしたわけですから、答えは自分で出したわけです。

 

1歩目の瞬間をほめた上で「でも、お母さんはそこじゃないと思うけどな~」とIメッセージからの流れに戻るのです。もしもそこで「違うでしょ、ここでしょ!」と画用紙を突きつけたりしたら、子どもは「じゃあ最初から教えてよ」となります。子どもは本人が間違いに気づけば自分で修正しようとしますので、皆さんはそのサポートをしてあげてください。

 

※この記事は『最上のほめ方 自己肯定感を高める4つのステップ』を基に作成しました。

 

【書籍紹介】

 

『最上のほめ方 自己肯定感を高める4つのステップ』

著者:八田哲夫/原邦雄(共著)
価格:1,300円+税
出版:光文社
http://amzn.asia/d/dljUOsh

 

【著者略歴】

 

<八田哲夫>
幼児活動研究会/日本経営教育研究所所長。幼児教育から日本・世界を元氣にする『革命講師』。子ども達への指導、職員研修、保護者講演など年200回超を15年以上継続し合計3,700回を突破。2017年7月LA日米教育サポートセンター主催講演を実現。2018年から本格的に海外でも講演活動を行っている。『ほめ育財団』幼児教育アドバイザー、個性心理學研究所認定講師、JADA協会認定SBT1級コーチ、JTA日本立腰協会公認・正指導員。公式ブログ『はっちゃんまんワールド』。

 

<原邦雄>
一般財団法人ほめ育財団代表理事。ほめ育【Ho-Me-I-Ku】を世界共通語に、子どもの教育にチャリティーすることを目的に財団を設立。ほめて育てる教育「ほめ育」は、世界10ヶ国に広がり、企業研修や幼児教育に活用され、国内外200社、100万人に支持されている。オーストラリア、インド、シンガポール等での海外講演を含め、年間200回以上の講演を行う。著書5冊(英語版・中国語版あり)。テレビ朝日「報道ステーション」他、テレビ出演多数。2018年、東久邇宮文化褒賞受賞。

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