「この家計簿も3日しか使わなかったな……」。毎年、そんなことを繰り返している人も多いのでは? そんな人におすすめしたい“お金持ち手帳”とは――。
「お金が貯まらない人は“今”を優先するタイプ。そういう人は家計簿ではなく、手持ちの手帳に家計の支出を書いてみてください」
そう語るのは、生活経済ジャーナリストの和泉昭子さん。手帳で家計管理をするメリットをこう解説してくれた。
「手帳は外出先にも持ち歩くので、すきま時間で記録できます。さらに、週単位や月単位で、何にいくらお金を使ったのか、すぐに振り返ることができるんです。だから“ずぼらさん”にこそ、手帳を家計簿代わりに使うことをおすすめしています」
特別な手帳を購入する必要はない。今、あなたが使っている手帳でも、いくつかのルールを守れば、“お金持ち手帳”に早変わりする。
「まずは、年間カレンダーに、わかる範囲で予定を書き出してみましょう。毎年時期が決まっている帰省や旅行、家族の誕生日などのイベントを書く。そこに、予想される支出も書いてください。さらに、家賃の更新や税金の支払いなど、すでに予定されている出費やボーナスなども書いておくと、見通しが立てやすくなります」
こうして1年間を俯瞰してみると、お金の流れを調整しやすい。
「“月末は家族で帰省するから、今月は外食を控えよう”など、先を見越した行動をとることができます。また、目標などを書いておくと、忘れずにそれを実行することもできます」
お金を貯めるには、あらかじめ決めた金額を貯蓄に回して、残りの金額で予算を組むというのが、“和泉流”だ。
「まず、収入から、貯蓄に回す目標額を引きましょう。さらに、毎月必ずかかるお金も引きます。たとえば、家賃や光熱費、子どもの学費などです。以上を引いた残りのお金が“変動費”。その月の“予算”です」
この予算の範囲内で生活をすることができれば、目標の金額を貯蓄することができる。