知らぬ間に貯金が消滅…口座手数料時代は「ネットバンキング」を
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10月7日、三井住友銀行は’21年4月以降に開設する口座では、「口座管理手数料」などを徴収すると発表した。対象は(1)ネットバンキングの利用がなく、(2)2年以上取引のない、(3)残高が1万円未満の口座で、年1,100円(税込み・以下同)を引き落とす。また、紙の通帳の利用に年550円の手数料が。ただし、どちらも18歳未満と75歳以上の顧客は対象外とした。今後の銀行利用について、経済ジャーナリストの荻原博子さんが解説してくれたーー。

 

■万一の預金の消滅や口座解約を避けよう

 

日銀のマイナス金利政策やコロナ禍もあり、銀行が危機的状況のなか、大手銀行では三井住友銀行が先陣を切って口座管理手数料の導入に踏み切りました。ただ、地方銀行や信用金庫ではすでに導入が進んでいて、信用金庫の約2割、40行以上が今年度末までに徴収を始める予定です。ほかの大手銀行なども追随するでしょう。

 

今回注目したいのは、口座管理手数料を徴収する第一条件がネットバンキングの利用という点です。

 

これまで銀行は、利便性向上やセキュリティの強化、手数料を窓口より安くするなどしてネットバンキングを勧めてきました。その結果、デジタル化の素地はある程度固まったと見て、次は、口座管理手数料という“ペナルティ”を科す段階に入ったのだと思います。

 

三井住友銀行は、グループ全体で’22年度までに本部人員を約3割減らす計画ですから、大規模リストラの準備でもあるのでしょう。

 

いっぽう、利用者にとっては“とどめの一手”ともいえます。たとえば、放りっぱなしの残高9,999円の口座で口座管理手数料の徴収が始めると、10年で残高はゼロ。残高がゼロになった時点で、口座は自動的に解約されます。「いつのまにか預金が消滅する」のです。

 

こうした事態は、ネットバンキングを利用すれば避けられます。もはや「ネットバンキングを使わないと損をする時代」。この流れはもう止まりませんし、後戻りもしません。70代以上の方はともかく、50代、60代で手をこまねいている場合ではありません。今すぐ、ネットバンキングを始めましょう。

 

まずは、ネットバンキングの開設です。不慣れな方はお子さんなどに頼んでもいいと思います。

 

ネットバンキングが開設できたら利用は簡単です。手始めに、残高照会をしてみましょう。残高照会は無料ですから、練習にはぴったり。ドコモ口座など不正利用がないかのチェックも兼ねて、残高照会を日課にするとよいでしょう。

 

操作に慣れたら、振込も簡単にこなせるはず、「ATMの列に並ぶなんてめんどう」になりますよ。

 

最後に警告を。ネットバンキングを利用していると、「あなたの口座が○○被害に遭いました」など、不安をあおるようなメールが届くことがありますが、こうしたメールは詐欺です。絶対に応えてはいけません。すべて詐欺だと無視して、心配なときは銀行に直接電話などで問い合わせください。

 

それでも不正利用などが起こったら、銀行が全額補償してくれます。預金が減ることはありませんから、安心して挑戦してください。

 

「女性自身」2020年11月3日号 掲載

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