■ 家庭用電池のタイプ別「火災の原因となりうるケースと注意点」
【角形乾電池(マンガン・アルカリ)】
〈発熱や発火を招く例〉:複数の角形電池をボタン電池と同じ容器で保管していて、その容器を動かしたときに角形電池の端子部分にボタン電池が接触して、回路ができ、ショートする。
〈対策・注意点〉:ほかの電池と一緒に保管しない。
【筒形乾電池(マンガン・アルカリ)】
〈発熱や発火を招く例〉:テレビのリモコンの電池交換時、電池ケースのマイナス極側のばねで絶縁リングのフィルムを傷つけてしまう。その箇所にばねが触れて回路ができ、ショートする。
〈対策・注意点〉:電池を入れるときに、覆っているフィルムを傷つけない。
【ボタン電池】
〈発熱や発火を招く例〉:買い置きのボタン電池の包装を外し、複数の電池をひとつのビニール袋に入れていて、袋を動かしたときに電池が触れ合って回路ができ、ショートする。
〈対策・注意点〉:包装をはがした状態でまとめて保管しない。
【リチウム乾電池】
〈発熱や発火を招く例〉:カメラやLED懐中電灯などに複数本の電池を使用するときに、1本だけ電池ケースの正しい向きと反対方向に入れてしまい、回路ができて破裂を起こす。
〈対策・注意点〉:正しい向きで使用する。金属類と一緒に保管しない。
【リチウムイオン電池】
〈発熱や発火を招く例〉:スマートフォンや携帯扇風機、モバイルバッテリーなどに転倒や落下による衝撃が加わった際、内蔵のリチウムイオン電池が損傷し、発熱・発火する。
〈対策・注意点〉:外的な衝撃を与えない。フル充電できないもの、膨らんできたものは使用を避ける。
そして、共通する注意点は、使用する際にプラス極・マイナス極を入念に確認する。開封済み、使用済みの電池には絶縁テープを貼る。廃棄前に別の電池や金属製のものと一緒に保管しないことである。
私たちの生活に身近な電池も、取り扱い方次第では深刻な火災を招く危険がある。
正しい使用・保管を心がけ、思わぬトラブルを招いてしまうことのないよう十分にご注意を!