コロナ禍でひっ迫した家計に、なんとか無理なく余裕を持ちたい! 王道なのはやはり、「固定費の見直し」だ。
「格安スマホが安い」とよく聞いても、契約のむずかしさと万一使えなくなったらという不安で、乗り換えを先送りにする人が多い。
「スマホを乗り換えれば、月5,000円ほど安くなる人が多い。夫婦2人だと月1万円ですから、1年で12万円お得に。10年で120万円も浮きます。老後資金が切実な世代ならなおさら、今すぐ見直し、乗り換えをお勧めします」
そう話すのはファイナンシャル・プランナーの西山美紀さん。
’21年には大手キャリアがWEB申込専用プランの提供を始めた。ますます選択肢が増え複雑だ。
■スマホ・携帯電話会社の特徴
【大手キャリア】ドコモ/au/ソフトバンク/ 楽天モバイル(※1)
1カ月の料金目安:3,000〜8,000円が多い(※1)
店頭での相談:○
データ通信量:さまざま
音声通話の料金:さまざまなプランがある
【大手キャリアのWEB専用プラン】ahamo(ドコモ)/povo2.0(au)/LINEMO(ソフトバンク)
1カ月の料金目安:2,500〜3,000円が中心/povo2.0は0円〜、LINEMOは990円〜
店頭での相談:原則WEBのみ(ahamoは店頭での有償サポートあり)
データ通信量:20GB中心(povo2.0は組み合わせ自由/LINEMOは3GBも)
音声通話の料金:5分通話無料か、別料金のオプションプラン
【大手キャリアの別ブランド】UQモバイル(au)/ワイモバイル(ソフトバンク)
1カ月の料金目安:990〜3,000円程度
店頭での相談:○
データ通信量:3GBを中心に、ほかのプランも
音声通話の料金:10分通話無料など別料金のオプションプラン
【格安SIM】マイネオ/OCNモバイルONE/イオンモバイルなど
1カ月の料金目安:550円程度〜
店頭での相談:マイネオ/イオンモバイルは店舗、OCNモバイルONEは家電量販店で相談可能(※2)
データ通信量:500MB〜自由に選べる
音声通話の料金:さまざまなプランがある
※1:楽天モバイルは大手キャリアの1つで、月1GBまでは0円、3GBまでは1,078円、20GBまでは2,178円、20GB超は3,278円。※2:一部の格安SIMはネット相談のみ。
「携帯電話会社を大きく4つのグループに分けて、特徴を整理してみましょう。1つめはドコモやau、ソフトバンクに楽天モバイルを加えた大手キャリアです。店舗で契約や相談ができ、月額料金は3,000〜8,000円という方が多い印象です。長い間、契約を見直していない方は、大手キャリアの利用者が多いでしょう。ただ楽天モバイルは’19年に第4のキャリアとなり、ほか3社とは異なる低価格路線を貫いています」
大手キャリアの利用者が乗り換えるとしたら?
「残る3つのグループが、乗り換え先の候補になるでしょう。1つめは大手キャリアのWEB専用プランです。auのpovo2.0は自由に通信容量などを選べますし、ソフトバンクのLINEMOには3GBプランもありますが、もともとは20GBと比較的大容量を使う方が対象でした。これは、契約も故障などの対応も原則WEBのみで、その分低価格です。なかでもドコモのahamoだけは、有償ですが店頭でサポートが受けられます」
ハードルが高そうだ。
「2つめは大手キャリアの別ブランドで、UQモバイルとワイモバイルです。料金は990〜3,000円程度と比較的安く、独自の店舗があります。いつでも駆け込んで相談できるのは安心でしょう」