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大事な書類が見つからない。そんな経験、誰にでもあるのでは?

 

「『なくすと困るから、とりあえずとっておく』人が多いです。だから捨てていない、必ずどこかにあるはずなのに見つからない。そのために、保険金がもらえなかったり、督促状を忘れてブラックリストに入ってしまったり、致命的なミスにつながる人もいます」

 

そう話すのは片づけアドバイザーの石阪京子さん。モノは買わなければ入ってこないが、紙は頼んでもいないのに勝手に郵便受けや学校、お店などからもやってくる。キッチンカウンター、食卓、冷蔵庫のドアなど“とりあえずの書類置き場”が紙の山に。

 

「保管が必要な重要書類は、実はそんなにたくさんありません。だから紙をどう収納するかの前に、“何を捨てて何を残すか”を見極めましょう。それさえできれば、必要な紙が5秒で取り出せるようになります」(石阪さん・以下同)

 

石阪流の紙片づけは、毎日郵便受けに届く紙の分類から始めるのがセオリーだ(画像参照)。

 

■生活スタイルに合わせファイル分けをしよう

 

「郵便受けから出した瞬間にざっと見て、〈1〉DMやチラシなど見ただけでいらないとわかる紙はゴミ箱に直行。その場で捨てます」

 

いったんどこかに置く前に、仕分けて捨てるのがコツだという。これだけで紙の量がぐっと減る。

 

「それ以外の確認が必要な書類は『未処理ボックス』に入れておき、時間のあるときに分類します」

 

とはいえ、何日分もためてはいけない。毎日仕分けるのが◎。

 

「未処理ボックスの書類はそれほどたくさんないはずです。面倒がらずに、すべて開封しましょう」

 

まず、金融機関からの「定期預金満期のお知らせ」や学校からの「お便り」などは、〈2〉確認したら捨ててヨシ。締切りなどがあれば、カレンダーに書いておこう。

 

次に、行事予定表や行きたいお店、作ってみたいレシピなど、その情報に価値のあるものは……。

 

「〈3〉写真に撮るなどデータ化して保存。紙自体は捨てましょう」

 

データ保存は、メッセンジャーアプリ「LINE」の「LINEKeep」を使うと簡単だ。必要な書類をスマホで撮影し、写真の「共有」マークからLINEKeepを選ぶだけ。カテゴリー分けができ、後から探しやすい。

 

「最終的に〈4〉紙のまま保存するのは、『金目の紙』と『使う目的のある紙』だけです。金目の紙とは、お金に換わる紙のことで、人それぞれ違います。たとえばクーポン券は『必ず使う』なら金目の紙ですし、興味がなければDMと同様すぐ捨ててかまいません。自分が使う場面をイメージできるものだけ残しましょう」

 

また、使う目的のある紙とは選挙の投票券や予防接種の問診票、修理の際に必要な保証書など、それがないと手続きできないものだ。

 

「残す紙は、図のようにファイル化し、5つに分けて保管します」

 

分類に便利なのは書類を立てて収納できるファイルボックス。それぞれ「暮らし」「健康」「マネー」「取扱説明書・保証書」「教育」に分け、保管する紙を放り込めばOK。種類別で書類の数が少ないからすぐに見つかるというわけだ。

 

「私自身は『マネー』『暮らし、健康、取説・保証書の合体版』と『未処理』だけ。子どもが独立したら『教育』はいらないなど、アレンジしてください」

 

本当に大事な書類は、お金に直結するものが多い。それらをまとめて可視化できるので、損することなく、お金がたまるようになる。

 

ならば善は急げ! 今日の郵便物から紙片づけを始めよう。紙を探すイライラ時間ともおさらばだ。

 

【PROFILE】

石阪京子

絶対に“片づけのリバウンド”をしない独自のメソッドを持つ片づけアドバイザー。著書に『人生が変わる 紙片づけ!』(ダイヤモンド社)などがある

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