「年金モデル世帯」の見直しへ 実質66万円も減額…便乗「年金減額」に警戒を
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■所得代替率46%で“実質”年金は年66万円目減り

 

所得代替率50%ルールが撤廃された場合、年金額はいくらまで下げられるのだろうか。 ヒントは前回の財政検証にある。

 

「財政検証の最悪のシナリオでは、所得代替率が46.1%と、将来的に50%を割り込んでいる試算結果も明示されています。国は、現実的な数字として捉えていると思います」(北村さん)

 

「同シナリオでは、年金積立金が枯渇した場合は所得代替率38〜36%まで下がるとしていますが、生活が困難になるため、そこまで下げることはないでしょう。所得代替率の下限を変更するとすれば、45%前後となるのではないでしょうか」(加谷さん)

 

財政検証で提示された所得代替率46.1%になるシナリオを、2019年時点の賃金と物価水準で見てみよう。2024年には所得代替率は60%に、2043年には50%となり、受給額も月18万円を割り込む。

 

2052年には月16万4600円と、2019年の月22万円よりも月間で5万5400円、年間で約66万円も減額されることになる。国民年金のみの人は、最終的に月1万6300円、年約20万円の減額となる。モデル世帯の見直しに便乗した年金減額に注意しよう!

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