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(写真・神奈川新聞)

 

2500グラム未満で産まれた低出生体重児のための肌着を企画・販売している女性がいる。鎌倉市七里ガ浜東の谷山綾子さん(35)。自身も小さな赤ちゃんを出産し、肌着を手作りしたのをきっかけに、同じ状況の母親たちに寄り添いたいと少しずつ活動を広げている。

 

「何もしてあげられないことが悲しかった」。次男の瑞樹君(5)を出産した直後のことを、谷山さんはそう振り返る。瑞樹君は23週445グラムで生まれた超低出生体重児だった。保育器の中でたくさんの管につながれ、見守ることしかできない。既製品の肌着を着せても大きすぎて肩が出てしまった。

 

もっとかわいく写真を撮ってあげたい、楽しい気持ちでこの子に会いたい-。ブルーやパープルの布地で肌着を作って着せると、無機質な病室も自分の気持ちも明るくなった。自然に写真の枚数も増えた。「なんでちゃんと産んであげられなかったんだろうと自分を責めていたけど、ようやくお母さんらしいことをしてあげられた」

 

厚生労働省の調査によると、近年の出生数は100万人ほどで推移し、そのうち約1割が2500グラム未満で産まれている。

 

同じように低出生体重児を出産した母親たちを支えたいと、谷山さんは2年前に肌着の企画・販売を始めた。昨夏にはネットショップ「Baby Storia(ベビーストリア)」を立ち上げ、一般的なサイズより一回り小さい3色(ピンク、ブルー、イエロー)を展開。吸湿性のよい上質な二重ガーゼを使っている。

 

瑞樹君の主治医が取り組みに賛同してブログで紹介してくれ、今では月に10〜20着の注文が入るように。「明るい気持ちになれた」「病院で孤独だったが、ほかの母親と会話のきっかけになった」と喜びの声が寄せられている。

 

赤ちゃんが退院した後も孤独を感じながら子育てしている人も多いという。谷山さんは「社会とのつながりを持つきっかけに」と、そうした母親たちにサンプル品の縫製などを委託している。「泣いているお母さんを一人でも減らしたい」。それが願いだ。

 

肌着は1着2400円(税込み)。購入はベビーストリア(https://www.babystoria.net)から。問い合わせは、谷山さん電話0467(55)5481。