「事件の全容解明を」と訴える被害女性の友人 画像を見る

 

「今も彼女のことが頭から離れない」。被害女性の友人(33)は「事件をこのまま風化させたくない。なぜ、事件は起きたのか。みんなが自分ごとのように捉えて考えてほしい」と話し、全容解明を求めた。

 

被害女性の子どもと自身の子どもが親友で、毎週土曜日は連絡を取り合い、一緒に過ごす仲だった友人の女性。事件の翌日、警察の取り調べが終わった子どもたちを迎えに行った。末の子は、お気に入りの熊のキャラクターの人形をずっと抱きかかえていた。「泣いたりはしていなかったが、人形をずっと抱えることを普段はしないので、胸が苦しくなった」

 

女性が亡くなる1週間前も子どもたちと一緒に会ったが、容疑者に関する話題は出なかった。容疑者は女性への接近禁止を発令されていたにもかかわらず、特別に外出が許可され、犯行に及んだことを知った。「ただただ理解できないし、納得がいかない。本来は防げたはずの事件なのに…」

 

事件後は、被害女性の子どもらを頻繁に自宅で受け入れている。共に何げない日常を過ごす中で「ママを見ているみたい」と言われることも。「たまに寂しそうな表情を見せることもある。何でも話せる存在になれるよう、自分の子どものように大切に守ると決めた」と決意を語る。

 

母の日の12日は、子どもらから、カーネーションを母親の写真のそばに飾ったと報告を受けた。「私にとっても彼女は心を許せる相手だった。彼女にいつも助けられていた。いまだに事件があったあの日に引き戻されるような毎日を過ごしている」。悲しさをこらえるように唇をかみしめた。

 

東北地方に住む被害女性の父親とも連絡を取り合っている。「まだまだ事件の全容は明らかになっていない。終わったことにしてほしくない」。事件の全容解明を願っている。

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