ミカンコミバエ、沖縄県内で急増 温暖化や海外持ち込み影響
ミカンコミバエ(県病害虫防除技術センター提供)

 

1986年に沖縄県内全域で根絶された特殊病害虫のミカンコミバエが発見される事例が、近年県内で急増している。県病害虫防除技術センターによると、2019年度の侵入事例は125匹で、根絶後過去最多となった。増加の原因として、地球温暖化による気候変動、観光客が持ち込んだ果物や海外からの輸入物に付着して侵入するケースが指摘されている。駆除により定着には至っていないが、仮に定着すれば果実類の県外出荷ができなくなる恐れもある。

 

ミカンコミバエはかんきつ類やマンゴー、パパイアなど幅広い果実に被害を与える。近年では果実に寄生した事例も毎年のように確認されていて、増加が続けば駆除が追い付かなくなることも懸念される。

 

県内では八重山など離島地域での発見が多い。地球温暖化に伴う気流などの気象条件が変化し、台湾やフィリピンから風に乗って飛来していることが考えられるという。

 

人の移動や物流の活発化に伴う侵入リスクも指摘されている。同センターの佐渡山安常所長は「観光立県として経済発展を目指すとともに、病害虫のリスクにも目を向けなければならない」と指摘した。

 

ミカンコミバエは、国内では1919年に沖縄本島で初めて確認された。
(石井恵理菜)

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