松山英樹「高3で将来の約束を」恩師語る後輩妻の一途な15年
画像を見る 13年にプロ転向を表明した松山

 

■プロゴルファーから普通のパパに

 

実際、大学卒業直後には周囲に結婚相談もしていたという。前出の阿部監督は、芽緯さんの性格についてこう評する。

 

「海外で育っているからか、考え方に芯があるんですよね。真面目でしっかり者だったので、女子ゴルフ部のキャプテンを任せていました。また卒業後も、大学職員として女子ゴルフ部のコーチも務めてもらいました」

 

それでも最終的には自らのキャリアではなく、夫のサポートに専念することを選んだ芽緯さん。そんな「彼の夢に人生を捧げる!」という覚悟が、今回のマスターズでも大きな支えとなっていたようだ。阿部監督が続ける。

 

「英樹は海外ツアーも一人で移動しています。というのも、彼は家庭とゴルフをしっかり分けて考えているんです。勝負の世界ですからね。メリハリをつけたいのだと思います。

 

ただ芽緯はゴルファーの大変さを熟知しているので、そのあたりの心境をしっかり理解しています。だから『彼にはべストな環境を選んでほしい』と言って、3歳の子供といっしょに日本で待つようにしているみたいです。英樹にとっては、“最高の理解者”なんじゃないでしょうか。

 

帰国したとき、英樹はプロゴルファーから普通のパパに戻ります。逆に言えば大切な家族が日本で待っているからこそ、彼はアメリカで頑張ることができるんです。それが、今回の快挙につながったのだと思います」

 

これまで芽緯さんと阿吽の呼吸で歩んできた松山。高橋監督は最後に、こう笑った。

 

「2年くらい前、芽緯や子供を連れて3人で会いに来てくれたんです。赤ちゃんを抱っこしたときは、うれしくてね。もう、おじいちゃんのような心境なんです(笑)。

 

だから、今回の優勝も格別です。表彰式の後に電話をくれたのですが、英樹は『監督、やりましたよ!』と興奮していて。私も本当にうれしかったですね」

 

「女性自身」2021年5月4日号 掲載

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