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「私、昔から500円玉が大好きだったんです。世界で1、2を争う高額硬貨ですし、大きさも重さも魅力的で(笑)。そんなことを考えているのは私だけかと思っていたのですが、実はみんなが大好きなことがわかったので、達人たちの方法を研究し、本を書きました」

 

そう笑うのは、日本初となる500円玉貯金の解説本『ズボラな人でも毎日500円玉が貯まるすごい方法』(サンマーク出版)が話題の、マネーコンサルタントの市居愛さん。’85年に玩具メーカー・トイボックスが、「○○万円貯まる」という500円玉貯金箱「メタルBANK」シリーズを発売し、一躍大ブームとなった500円玉貯金。これがなぜか今、100円ショップでも類似品が発売され、リバイバルブームが到来している。

 

嵐の二宮和也や向井理など有名人でも収集家は数多く、故・野際陽子さんに至っては、’82年の500円硬貨発行以来貯め続け、グランドピアノを購入したという。

 

とはいえ、私たちは芸能人ではない。使えるお金にはかぎりがあり、毎日500円を貯めるなんて無理……と思うことなかれ! 2児の母でありながら、自身の病気と夫の会社の倒産によって無一文になった経験もある市居さんは、「ベテランの主婦ほど500円玉貯金はオススメです!」と断言する。

 

「レートによっては世界一になることもありますので、まさに『硬貨の王さま』。だからこそ、コレクション欲をそそるのです(笑)。実際に、貯金箱に入れたときの『ガシャン』という音や、1回のお会計で1枚しか手に入れられないというゲーム性も500円玉貯金の魅力。同じ硬貨でも、1円や5円と違って早く貯まるのも特徴で、1日1枚でも、1年365日で18万円以上貯まるんですよ!」

 

しかし、裏を返せば1カ月で1万円以上、使えるお金が減るということ。主婦にはやはり不向きに思えるが……。

 

「いえいえ、実は500円玉貯金は節約にもなるんです! お金持ちなら『500円玉をゲットするために、どんどん紙幣を崩す』という集め方もありますが、私がオススメしたいのは『500円のお釣りが出るように、買い物額を減らす』やり方。これなら節約しながら500円玉を収集できます」

 

しかも、つねに計算しながら買い物をすることで、認知症予防&早期発見にもつながるという。

 

「買い物をしたときの計算ができなくなるのは、認知症の代表的な初期症状の1つ。日々の買い物で計算するクセをつけることは頭の体操になりますし、計算が怪しくなったときにも早く気づけます」

 

そして何より「貯まったら何を買おう」と考えることが、500円玉貯金の醍醐味。

 

「もちろん老後や教育資金にあててもいいのですが、成功者の多くは明確な目的を定めずに、この妄想を楽しんでいます。楽しみ方としては宝くじに似ていますが、宝くじと違って、こちらは確実です」

 

つまり500円玉貯金とは、決まった生活費のなかで、いかにやりくりするかを楽しむゲーム。「お金がない」と漫然と過ごす日々から脱却し、妄想を楽しみながら節約&脳トレ。そして、確実な成果が得られるものだったのだ!

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