《手術が終わり、初めての入浴で自身の体を鏡で見た際には、『こういうふうになります』ってお話を聞いたとおりに自分の体が鏡に映っていたので、それはショックだった。泣いた日もあります》
4月17日放送の『ノンストップ!』(フジテレビ系)でこう語ったのは、元SKE48の矢方美紀(25)。先月、自身のブログで、乳がんが発覚し左乳房の全摘手術を受けたことを告白した――。
日本では、乳がんは40代前半から50代前半がピークだが、35歳未満の「若年性乳がん」も増えている。記憶に新しいのは’17年6月に34歳で亡くなったフリーアナウンサーの小林麻央さんだ。
「11人に1人が乳がんになる時代で、患者数はこの30年で3倍以上に増加。それにともない、若い女性の乳がんの患者さんも増えています。実際、私のクリニックでも、20~30代の働く女性の患者さんが急増しています」
そう語るのは「新宿ブレストセンター クサマクリニック」の日馬幹弘院長。若年性乳がんが増えた背景を解説してくれた。
「乳がんの原因は、妊娠に必要な女性ホルモン『エストロゲン』の過剰分泌です。現代の女性は昔と比べて、小学校高学年からと初潮が早くなっていて、月経期間が長いのです。月経前は女性ホルモンが多く分泌され、乳腺が『エストロゲン』にさらされます。妊娠・出産することで、一時的に『エストロゲン』の分泌は止まりますが、少子化の時代、若い女性の出産回数の減少も乳がんの増加に関係しているのです」(日馬先生・以下同)
女性の社会進出も、乳がんの増加に関与していると、日馬先生はこう続ける。
「もう1つの女性ホルモンの『黄体ホルモン』には、『エストロゲン』の刺激を抑える働きもあります。しかし『黄体ホルモン』はストレスを受けることで分泌量が減少。仕事では、さまざまなストレスがかかりますが、そこで『エストロゲン』の作用が強くなってしまうのです」