「究極の草食系男子も…」不妊原因の48%は男性にあり!
現在、妊娠を望むカップルのうち10組に1組が悩みを抱えているという「不妊」。これまでは晩婚化と高齢出産の増加もあり、「女性側の原因」が多く取りざたされてきた。しかし実は不妊症の約半数において、男性側にも原因があることがわかっている。WHOが7273カップルを対象に行った’96年の調査では、48%に男性側の原因が確認されているのだ。
「そもそも男性不妊には自覚症状がほとんどありません」と語るのは、東京・荻窪病院の泌尿器科で全国でも30名ほどしかいない男性不妊症の専門医・大橋正和先生。精子の数が基準値より少ない乏精子症、動かない精子無力症、形が悪い奇形精子症、精子を全く持たない無精子症などがあり、その検査と治療に当たるのが大橋先生の役割だという。
無精子症の原因のひとつに、思春期になってもホルモン不全により精子が形成されない『低ゴナドトロピン性男子性腺機能低下症(MHH)』という病気もある。「この病気の患者さんは年頃になっても声変わりや発毛が起こらず、20代になっても子どものような性器のまま。性欲そのものがわかないので、究極の草食系男性といえるでしょう」(大橋先生)
だが、ホルモン治療などで治療は可能だという。さらに無精子症の場合でも、あきらめることはない。大橋先生によると「同じ無精子症でも、精子を作る能力はあるのに、その通り道がふさがってしまっている場合があります。この場合、原因にもよりますが、手術をすれば、8割に精子出現が認められるようになります」とのことだった。
ロック歌手のダイヤモンド☆ユカイ(49)も自著『タネナシ。』で告白し話題になっている男性不妊症。男女ともに自分の妊娠力を知ることが“幸せ家族”への近道。これを機会に、あなたも一度チェックしてみては?