医師が警鐘を鳴らす「高血糖で女性の突然死が3倍」の危機

今年に入って、女性の突然死の報道が相次いでいる。3月8日、タレントの山口美江さん(享年51)が心不全により急死。2月にも東京都立川市で45歳の母親がくも膜下出血により急死し、4歳の息子が餓死する事件が起きた。中高年の女性を次々と襲った突然死。その発症の原因はなんだろう?

「そもそも突然死とは、発症から24時間以内に亡くなること。男女を問わず、その死因のほとんどは、脳卒中か虚血性心疾患です。特に高血糖の糖尿病患者の死亡率は、男性で2倍、女性で3倍だそうです」

そう語るのは、吉井クリニックの吉井信夫院長。20年以上にわたり突然死の予防啓発に力を注いできた脳外科医だ。また、東京内科医会会長の菅原医院・菅原正弘院長も「高血糖」の危険を指摘する。

「高血糖は動脈硬化を進行させるので、突然死のリスクも上がります。実際に、脳卒中や心筋梗塞の患者さんの8割に、血糖値の異常が見つかっています。糖尿病患者は男性で10年、女性は14年も寿命が短くなります」

病気のサインをみのがさないようにすることも大切だ。脳卒中のサインとしては、片側の手足にしびれや脱力感の表れ、心筋梗塞の場合は急に足がむくむ、息切れするなどを見落とさないように。そしていざ心筋梗塞や脳卒中が起こったら、一刻も早く救急車を。その際、倒れた時間も伝えること。発症した時間が不明だと、手遅れになってしまう可能性があるからだ。

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