話題のスポットやニューオープンのお店を、本誌編集者・めた坊(41歳独身。食いしん坊生活が続き、身長170センチで体重はかろうじて0.1トンを切るメタボ体形に成長)が覆面取材。“勝手に対決”させるこの企画。今回は、芸術の秋に足を運びたい美術館併設の「和の喫茶」対決だ!
■港区赤坂・サントリー美術館「shop×Cafe」
最初に向かったのは、サントリー美術館にある「shop×Cafe」。「生活の中の美」を基本テーマとして展示会を行うこの美術館のカフェは、150年の伝統を誇る金沢の老舗「加賀麩 不室屋」がプロデュース。現代風にアレンジされた「麩」メニューを楽しめるのが特徴だ。
めた坊が注文した「ゆばと麩のあんかけどんぶり」(1,350円)は軟らかい麩とゆばが入ったあんかけがたっぷりとご飯の上にのっている。しょうががピリリと効いておいしい。赤だしの麩はとろとろ、卵焼きの具も麩と、麩が大活躍。
「麩あんみつ」(864円)は生麩でできた白玉が入っていて、弾力のある食感が楽しめた。あんずにブルーベリーと果実もたくさん入っていてヘルシー。ほかに、生麩ぜんざいやパフェ、生麩まんじゅうなどもあるので、清潔感のある静かな店内で「麩」づくしが堪能できる。美術館では10日より「鈴木其一 江戸琳派の旗手」が始まるので食も美も楽しめる!
■渋谷区広尾・山種美術館「Cafe 椿」
次は日本画と日本文化の素晴らしさを伝え続ける山種美術館内にある「Cafe 椿」。ロビーの一角にあるこのカフェは、特製和・洋菓子やオリジナルメニューを提供。和菓子は、作家・向田邦子さんが愛した菓匠「菊家」に特別注文しているんだそう。しかも展覧会のテーマにそのつど合わせて作っていると聞いてさらに驚いた。
8月27日より「浮世絵 六大絵師の競演−春信・清長・歌麿・写楽・北斎・広重−」が始まっていて、和菓子も展示作品にちなんだ5品がそろっている。「袖が香」(510円)は鈴木春信作品、「朝のけしき」(510円)は歌川広重作品をテーマに作られたもの。そのこだわりようを確認しながら、上品な甘さを口の中で楽しんだ。
軽食の「冷やし豆乳にゅうめん」(1,250円)もおいしかった。展示の美とマッチした食も大満足だ!
【めた坊ジャッジ】芸術も食事も楽しめるなんて、ともに一石二鳥のスポット。展示も味も大満足で、今回は引き分けだ!