夏休みをお得に楽しむために、「企業の福利厚生施設を利用できたらいいなあ」と思う人もいるだろう。パート社員にも福利厚生の充実した会社はあるが、まだまだ少ないのが現状だ。そこで経済ジャーナリストの荻原博子さんが、少しの会費を払えば、誰でも優待価格で利用できる福利厚生サービスを紹介!
■割引優待サービスで、プールが4割引き、日帰り温泉は6割引きに!
多くの企業は福利厚生施設を独自運営するのではなく、代行業者と契約し、社員に提供しています。
なかでも1万社以上が利用する「ベネフィット・ステーション」は、個人でも月会費324円を払えば「ベネフィット・ステーション プライベート」に入会でき、140万件の優待サービスが使えます。
優待は、宿泊旅行やレジャー施設、レンタカー、英会話などの習い事など多岐にわたりますが、たとえばユナイテッド・シネマやイオンシネマなどの映画観賞券は、大人1,800円が500円引きです。
また、千葉県の日帰り入浴施設「大江戸温泉物語 浦安万華郷」は時期により料金が変わりますが、入館券がもっとも高い2,882円のときでも64%引きの1,050円。4人だと約7,300円引きですから、お昼代が浮きそうです。
というのも優待は、会員とその配偶者、2親等以内の親族まで利用可能。会員夫婦の子どもや孫、親や祖父母、きょうだいまで優待価格が適用されるのです。
スマホなどで事前申し込みが必要なものもありますから、余裕を持って計画してください。
また「みんなの優待」は月会費490円で、130万件の割引優待サービスが使い放題。今なら初月はお試し期間として月会費が無料です。
たとえば、としまえんプールは大人1日券4,000円が43%引きの2,300円。すかいらーくのお食事券5,000円分が500円引きで買え、カラオケビッグエコーの平日室料が30%引きなど、盛りだくさんです。
ただし、こうしたサービスへの入会は、今後も定期的に使うか、年単位で見てもお得かなどをよく検討して、判断してくださいね。
いっぽうで、すでに会員登録しているものなら、追加費用もなく優待サービスが利用できます。
たとえば、車を持つ人の多くが加入する「JAF」。優待スポットは全国に4万7,000以上あります。
ただこれまでは、会員証の提示などが面倒でしたが、スマホアプリで便利になりました。会員証は、「JAFデジタル会員証」というアプリでスマホに表示。「JAFお得ナビ」アプリで、現在地や目的地に近い優待施設を検索し、お得情報を探すこともできます。
さらに、クレジットカードの優待も見逃せません。エポスカードは全国1万店以上の優待がありますし、セゾンカードも優待に力を入れています。手持ちのクレジットカードに優待サービスがないか、調べてみてはいかがでしょう。
物価上昇の影響を除いた実質賃金は、5カ月連続でマイナスを記録(’19年7月・厚生労働省)。給料は上がりませんが、使える割引を使い倒して、家計にやさしいレジャーを楽しみましょう。