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「4月から子どもは中学生。私が働きに出ても大丈夫かな」ーーそう思ってはみたものの、久しく家事や育児に追われて過ごしてきた今、また就職って……そんな不安に応えます! 子育て期間はブランクではなく貴重な経験値なのですーー。

 

「主婦が家事や育児に専念している期間は“ブランク”といわれます。でも、毎日、家のことを切り盛りするなかで、磨かれたスキルもあるはず。私はそれを“家オペ力”と名付けました」

 

そう語るのは、「しゅふJOB総研」の川上敬太郎所長。’11年から、仕事と家庭の両立を希望する、働く主婦層の声を調査してきた。

 

「たとえば、炊事、洗濯、育児や介護などを効率よくこなせるのは、『段取り力』があるということ。ご近所やPTAで、世代を超えたつきあいができるのは『コミュニケーション力』。必要な食材が、いちばん安く売っているスーパーを探すのは『コスト改善』です。専業主婦の皆さんが当たり前と思っているシーンでも、仕事のスキルにつながる“家オペ力”が磨かれているのです」(川上さん・以下同)

 

主婦の経験を前向きにアピールできれば、面接突破はすぐそこ!

 

「面接では、志望動機を聞かれます。できれば面接前に、その会社の情報をネットで調べたり、運営している店舗などに実際に行ってみて、どんな働き方をしているか下見したりするといいでしょう」

 

面接時の服装は、必ずしもスーツでなくても、会社の雰囲気に合っていればいい、と川上さん。企業側が見ているのはーー。

 

「まず、きちんと仕事を覚えてもらえ、任せられるか。年下の人とも謙虚な姿勢で接することができ、周囲とうまくやっていけるコミュニケーション力があるか、ですね。落ち着いて、ていねいな受け答えを心がけましょう。自己PR欄に書いたことは、質問されたり、機会が与えられたときに話すくらいがいいと思います」

 

よくされる質問については、次の想定問答集を参考に、練習しておこう。

 

■主婦のための「面接想定問答集」

 

【Q】仕事をしようと思った理由は何ですか?

「主婦として家庭内のやるべきことをこなしてきて、家事のスキルも上がり、時間をつくれるようになりました。2人の子どもも成長した今、子どもの進学費用を捻出するために仕事をしたいと思いました」

 

仕事への思いとともに、家庭と両立できる環境が整っていることを伝えよう。

 

【Q】仕事をされていない期間が長いですが、どうしてですか?

「出産や育児、介護など家庭の事情で、やむなく一時仕事から離れましたが、働きたい気持ちは強く持っていました」

 

「家事で精いっぱい」はNG。務めはしっかり果たしてきたことを伝える。

 

【Q】久しぶりのお仕事ですが、不安はありませんか?

「子どものPTAのお知らせの作成などをしていたので、PC入力はスムーズにできます。また、わからないことはメモを取って、早く覚えられるように心がけたいです」

 

確かに久しぶりではあるが“ブランク”ではない。磨いた“家オペ力”を伝えて。

 

【Q】ご希望の勤務日数・曜日・時間帯は?

「月曜~金曜の間で、週に3~4日の勤務が希望です。17時に子どもの迎えがあるので16時までに職場を出られたらと思っています」

 

自分にとって必須の条件は「○時から○時の間で、週○日」と具体的に。

 

【Q】残業はできますか?

「○曜日なら1時間程度可能です」「事前にご相談いただければ30分ほど対応できます」

 

この後に、「どのくらいの頻度でご相談ありそうでしょうか?」と聞いておくのもいい。

 

【Q】最後に何か質問はありますか?

「採用していただけた場合、勤め始める前に、何か勉強しておいたほうがよいことはありますか?」「服装についての決まりはありますか?」

 

働く前に知っておきたいことを。「特にありません」と答えるのは、できれば避けたい。

 

「女性自身」2020年3月17日号 掲載

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